火星の月の下で

日記がわり。

ヤングガンガンの将棋四コマ

ヤングガンガン2015年16号(8月7日発売)にて将棋4コマが載っているらしい、というのが、将棋板でチラチラ話題になっていたので、購読。
4コマだしほんとは立ち読みで済まそうかと思ってたのだが、うちの近所のコンビニとか本屋とかではビニール紐でくくってあるので、仕方なく購読。
『紅井さんは今日も詰んでる』(原作:尾高順一、作画:野田大輔)・・・という作品。
将棋初心者の新任教師・只野がいきなり将棋部の顧問にさせられてしまったところ、そこには奨励会1級に籍を置く高一・紅井小馬(あかい・こま)がいて、いつもボコボコにされている、というところからスタート。
奨励会のルールとか、なぜ奨励会所属なのに将棋部に所属しているのか*1とか、棋士の気質とか、いろいろ説明されていたのだが・・・それほど面白いわけではない。
たぶん、あまりに説明が多かったからではないか、と思う。
一応お話としては読めるので、ある程度解説というか、将棋の道に進もうかと思っている人達の説明が済んでからが、面白いかどうかの判断になってくるのではないか、という気がする。
作画は典型的なイマドキ4コマの処方なので、4コマルールで頭がコチコチになっている人以外なら何の問題もないだろう。
ただ扉絵のカラー・紅井と、本編のディフォルメ紅井とのギャップがかなりあるので、望むらくはもう少し、扉絵風・紅井の割合を増やしてくれたらな、という願望も。
あと、駒落ち描写がなかったけど、まだ奨励会所属なら駒落ち対局の場面もあっていいはず・・・次回以降かな。
将棋マンガというと、あの名作『5五の龍』というのが燦然と輝いているので何をやっても代表作にはなれない感覚もあるのだが、さすがに30年以上前の作品なので認知度という点で低い。
従ってそれ以降だと『月下の棋士』とか『ハチワン』『3月のライオン』『しおんの王』・・・あたりが思い浮かぶけど、どれも小粒で『5五の龍』どころか、囲碁の方の『ヒカルの碁』にも遠く及ばない。
また『ハチワン』みたいなきっちゃない絵にほとんどファンタジーみたいなお話だと、「将棋漫画は絵が汚いからイヤだ」と言うようになってしまった人を何人も見ていたりもする。(原作が元奨とか女流棋士とかっていうのが漫画の面白さに関係しないという好例か)
それを思うとこの4コマは将棋を題材にはしているけど、少し土俵が違う感じなので着眼点としてはいいかな、という気がしなくもない。もっとも今後面白くなれるかどうか、が鍵だとは思うが。

*1:作中にも解説があるが、奨励会に所属しているとアマ棋戦には参加できない。よって大会とかには出られないので、部活動的な意味では将棋部に所属していても意味がない。