火星の月の下で

日記がわり。

白鳥士郎氏による、第一回叡王戦観戦記

save your dream』第1譜 金井恒太六段―高見泰地六段:第3期叡王戦 決勝七番勝負 第1局 観戦記。
(p://originalnews.nico/94739)
『りゅうおうのおしごと』原作者白鳥氏による、第一回叡王戦観戦記。
いやー、すごい分量、それでいて読みやすく、かつ面白い。
さすがラノベ作家・・・と言ってしまうのは簡単だけど、ラノベ作家でもここまで読みやすくこの量をかける人は稀少なのではあるまいか。もちろん将棋界に深い興味と関心が必要、という面も求められるけど。

この時、私はまだ、この『静謐さ』というものが持つ恐ろしさを何一つとして理解していなかった。

立会人である豊島八段の描写に始まり、対局場で描かれるこの言葉。
金井恒太六段のエピソードが語られ、第2譜へ。
save your dream』第2譜 金井恒太六段―高見泰地六段:第3期叡王戦 決勝七番勝負 第1局 観戦記。
(p://originalnews.nico/94742)
第2譜では前夜祭、そして両対局者と立ち会いである豊島八段のエピソードなどが語られ、さわやかな読後感すらある。
状況を描写しつつ、そこにドラマ性が語られていたりして、ほんとにこの人は根っからのストーリーテラーなんだな、と思わせてくれる。
(つづく)とあるので、第3譜以降もおいおい掲載されるだろうけど、ここまで面白い観戦記はほんとに久し振り。
いざ対局になるとどうなるかはわからないけれど、仮に対局の解説や手の進行が不十分であっても(とてもそうなるとは思えないが)この第2譜までで十分おつりがくる面白さ。
この人に他のタイトル戦の観戦記も書いてほしい、と思ってしまう。
もちろんプロ棋士ではないのだから、決着がつく最終局ではなく、対局者の紹介や舞台設定などもかねた、第一局、第二局などが面白くなるのではなかろうか。
タイトル戦の主催者はほとんどが新聞社なので、おかかえの観戦記者もいるためそのあたりは難しいだろうとは思うけど、このレベルのものを読ませてもらうと他のタイトル戦の観戦記も読みたい、と思ってしまうのは仕方のないことだろう。
なお、4月26日までの限定公開で、毎日更新追加されるらしい。(笑)