火星の月の下で

日記がわり。

○プラスティック模型の中心地は日本に?

「「プラモデル離れ」に危機感…激震の模型業界、中心はアジアに」
(ps://response.jp/article/2018/06/14/310854.html)

驚いたことに、プラモデルだけに関していえば、静岡ホビーショーは今や世界で最も充実したショーであるという。
これまではドイツのニュルンベルクで開催されている、シュピールバーレン・メッセが世界一のホビーショーと言われて生きたが、プラモデルに関しては、主として南ヨーロッパの経済停滞などが理由でこのところは精彩を欠いているそうだ。
これに対して静岡ホビーショーは、このところ著しい伸びを示している東南アジアからのバイヤーが多く集まることによって、最早長年開催されてきたツインメッセではキャパシティー不足が生じているほどの盛況なのだという。

と、冒頭にもあるように、今や静岡のホビーショーが世界一のホビーショーになりつつある。
記事中にある「シュピールバーレン・メッセ」というのは毎年ニュルンベルクで開催されている「国際玩具見本市」のことで、カタカナで「シュピールバーレン」て書かれると、一瞬「そんなのあったっけ?」と思ってしまうな。
「Spielwarenmesse」のことで、Spielwarenとは玩具商品、おもちゃのこと。

模型業界の大きなニュースとしては、北米の大きなディストリビューターであったホビコという会社が2018年1月に会社更生法の適用を申請、事実上売却された。
これに伴って、日本のメーカーでは株式会社ハセガワが、このホビコを通じて全米にプラモデルを輸出していた関係で、少なからず打撃を受けている。
さらにハセガワが日本市場への輸入元となっていたプラモエルの老舗、レベルは、前述したホビコに買収されていた関係で、こちらも2018年4月に生産をストップ。
現在レベルは、金型などをすべてドイツ・レベルに移管しているという。

北米ではプラモが不調らしく、引用先の記事に詳細があるが、金型の資金を回収できなくなっているそうだ。
そして欧州勢も、

これに対してヨーロッパでは、ドイツレベルを筆頭にモデルメーカーは存在しているが、例えばイギリス最大のホビーメーカー、ホーンビー(傘下にプラモデルブランド、エアフィックスを持つ)も、2017年にフェニックスアセットマネージメント社に株式を売却し経営が変わっているし、フランスのエレールも幾度となく経営が変わり、現在は2016年に新しいオーナーの元に経営が続けられているといった状態で、先細り感が甚だしいのである。

これまでデザイン面等を含め、業界を引っ張ってきた北米と欧州が停滞気味で、変わって勢力を伸ばしてきたのはマカオ勢に代表される支那・東南アジア勢らしい。
従って決して見出しにあるような世界レベルでの「プラモデル離れ」とまではまだいってないようであるが、支那勢力が台頭してくるとその業界が焼畑になってしまうことがよくあるので、壊滅は目前なのかも知れぬ。
ただ日本はフィギュア・ブームみたいなものが根強いので、国際的な活躍が絶望的だとしても、少なくともワタクシが生きている間には壊滅ってことにきならないと思うが・・・。
3Dプリンタっていう、将来どういう展開を見せるのか予想しにくいものも出て来ているので、なかなか推論の難しい業界になりつつあるようではあるが。