火星の月の下で

日記がわり。

『忍者狩り』(1964)を見た

WBC準決勝。
トイレに言っていた隙にサヨナラ。
なんというタイミングの悪さよ。

ま、それはそれとして。
Volさんに教えてもらい、ようつべに公式公開されている『忍者狩り』(1964)を視聴。
リンクを張ってもたぶん一か月もしないうちに消えるだろうから、書かない。
興味のある人は題名で探してちょ。

近衛十四郎と天津敏が浪人側、忍者側で殺し合いをするのだが、めっちゃ面白かった。
伊予松山藩に雇われた元今津藩浪人役の近衛十四郎が藩を守るため、幕府が派遣した甲賀忍者を暴き、倒すのだが、その忍者群の頭目が天津敏。
最大の見どころはラストの寺堂の中で閉じ込められた近衛と天津敏との死闘なのだが、それ以前から、どうやって藩に潜伏している忍者を暴いて斬っていくのかが、実によい緊張感でもって見せてくれている。
特に、潜伏した忍者を斬る場面。
藩内の侍のうち、六人まで絞り込むのだが、決め手にかける。
そこで最後の手段。
六人を全員縛り上げ、拷問。
その挙句、近衛が一人ずつ斬っていくのだ。
つまり六人のうち五人は無実の罪で縛られている。
斬った五人目が忍者だったので、六人目は助かっているが、それでも発狂。
四人は無実の罪で斬られたのである。
その時近衛が放ったひとこと。
「こうでもせんと、忍者は斬れん」
浪人たちを雇った城代家老、正藩士以下、これを見てドン引き。
この場面が象徴的だったけど、いわゆる勧善懲悪からは程遠い、生き残りをかけた殺し合いなのだ。

令和の今ではこんなハードボイルドはもう無理だろう。
その意味でも面白かった。