火星の月の下で

日記がわり。

◎絶対少年・横浜・奨励会編(笑)

絶対少年が横浜編に突入して、また面白くなってるんだけど、ここに奨励会に所属している少年が出て来る。
小早川成基という少年で、はっきりとは年齢は出てこないが、高校生でたぶん1年、だろうから、15か16。
で、この成基君の段位が3段で、3段リーグを戦っている真っ最中。千駄ヶ谷将棋会館で、リーグ戦が終わった後のシーンなんかも出てきてなかなか面白い。
横浜編は13話からで、先週の土曜日で19話、その中から、面白そうだったものをいくつかピックアップ。
まず第13話、横浜編の第1話で将棋の研究中のシーンが映って、ここで奨励会3段であること、リーグ戦の真っ最中であること、師匠のもとで研究会をやってることなどが語られる。
で、その盤面に向かっているとき、振り飛車崩しの本なんか読みながら、研究している。
ここで少しおやっ?と思ったのだが、よく調べてるなあ、と思った反面、3段くらいまで来た人はもう書籍に書いてある棋譜は並べないんじゃないかな、と思ったこと。
ただ、15,16くらいで3段、というのはかなり早いスピードで、話の中で、「4段になったら高校はやめて・・・」みたいな話が出て来る。
現実の奨励会の歴史では、過去に中学生のうちでプロになった棋士加藤一二三、谷川、羽生、渡辺明の4人)もいるにはいるけど、実際にはだいたい20ちょっとすぎくらいが多く、十代後半でプロ4段なら、B1以上には行けそうだし、タイトル戦でも常連になりそうな感じである。因みに、第16世名人・中原誠は、18でプロ4段になった。
第16話、またもや将棋盤で研究しているシーンが出てくるんだけど、今度は後手番が雁木。
まだ組みあがっていなかった、というか、先手が飛車先を伸ばしていなかったので、角がまだ上がってない形だったんだが、13話での振り飛車崩しといい、なんかやけに戦法が古めかしい。実戦棋譜みたいだったから、昔の有名な対局からとってきたのかもしれないけど、それにしても、雁木、というのが、よく調べてるのかズレてるのか、ちょっとわからなくて面白い。(^_^;
次に第17話、奨励会で戦うシーンが出てくる。3段リーグ第9局とか言っておりました。千駄ヶ谷将棋会館がけっこう忠実に描かれていて、ちょっと感動。
奨励会の例会は、現在1日2局することになっていて、3段リーグだと半年戦って(例会はだいたい2週に1日の割合なんで)18局戦います。ここの上位2名がはれてプロ4段になれる仕組み。従って、年間4名、これも説明されてました。
ただ、1日2局あるのに、なんか第9局だけみたいだったのが、ちょっと首をかしげるところでしたけど、まぁ、それはいいでしょう。
この第9局の前の時点で成基クンは2敗っていってたから、6勝2敗ですね。
うーん、確かに微妙なとこですね。
で、次の対戦相手が「将来名人と目されている」大本命との対局。結果、負けるのですが、この対局風景がチラッとだけ映る。・・・なんかこの天才君、佐藤康光に似てるんだよなぁ。(笑) ・・・もちろん偶然かもしれんけど。(^_^;
そして、第18話、この戦法の古めかしさに、ある種の結論が出る。(笑)
冒頭に将棋の入門書が出てくるのだけど(これは成基ではなく、別の女の子)その著者名が「大山幸三」(爆)。第15世永世名人大山康晴と、実力制第4代名人升田幸三からとったものですね。
というか、50年代から70年代の前半に至るまで繰り広げられた、大山・升田の死闘、将棋ファンなら、誰もが知っている名前で、この将棋パートを担当したのが文芸か、脚本か、監督か、わかりませんが、そういったあたりにルーツをもつ人なんでしょうね。いや、面白かったです。
この他にも将棋を教えてくれたばあさんと、2枚落ちの対局があったりと、けっこうアニメ作品としては凝った味付けで、ついついドラマと関係ない部分に注目してしまう。
ただせっかくここまで調べてやってくれてるんですから、盤面だけでもいいから、ここ10年くらいの戦法をちょこっと混ぜてほしかったりはします。
中座飛車とか、ゴキゲン中飛車とか、ミレニアム囲いとか・・・。
ドラマ部分も面白いんだけど、なぜか将棋の場面が楽しみになっている、絶対少年でありました。(^_^;