火星の月の下で

日記がわり。

▽関係はそこで終らない

漱石草枕』冒頭の「とかく人の世は住みにくい」を実感する今日この頃、まぁ、コミケで大きな事故がなかったらしいのはけっこうなことであるな。
ちょっと所要でとある専門店に行っていたのだが、そこで聞いた会話。
店長「バイトの子がmixiでぼく(店長)の悪口を書きまくってて困る」とか言うのだ。
そのバイトの子は、某地方国立大学の出身で、学生バイトの時代から知っていたのだが、たしかにちっょと気難しいところは感じていたものの、まぁ、学生だし、あんなもんかな、と思っていた。
ところが、卒業後も就職するでもなく、そういった趣味の延長のような専門店でバイトをしつつ、糊口をしのぐ生活を送っているようなのだが、彼の卒業後は会ってなかったので、「そんなタイプには見えなかったけどなぁ」という程度のものだった。
しかし話を聞いていると、なんでもクリーチャー・デザインで食って生きたいとか、専門店の合同フェアなんかでも自分が描いた絵葉書をmixiで広告して売っていたとか(当然そういう専門店ではない)いろんな痛い話が次から次へと出てくるのだ。
そういや、学生時代から特撮ものがすきで、怪獣やらクリーチャーやら、グロテスクのものに異様な愛着をもってたなぁ、とか、思い出したんだが、一応大昔そっちの方の世界にいた人間として言わせてもらうと、キャラクターデザインやらクリーチャーデザインやらって、そういう職種が存在しているわけではなくて、制作の中から、そういった人物が抜擢されていくのがほとんどで、よっぽどその分野で既に売れてるとか、そういう人でもなければ、外部からそういった特化した位置につくのはかなり無理、というか、感覚的には絶対不可能だと思うのだが。
まぁ、ネットで作品を発信し続けることで拾われる可能性もある時代になってるので、絶対にない、とはいえないけど、感覚的にはかなりないだろうなぁ、と思ってしまうのだ。
そんなことを思いつつ、いろいろと聞いていたんだが、この勤め先の上司を、mixiなりブログなりで罵る、悪口を言う、というのは、いったいどういう感覚なんだろう。
他にやりたいことがあって、ものすごくその中に入りたいんだけど難易度が異常なくらい高くて、それで仕方なく世を過ごしている、それゆえ不満とかもいろいろたまってくる、バイトだし、かなり特殊な趣味の店なので、収入がそんなにいわけでもない、ネットという武器というか場所を使って、いろいろと不満を書きなぐり、それでなにがしかの慰めとして発散する・・・なんとなくわからなくもないけど、一応他人が見てるんだしなぁ。。。
嫌いな人間、信条に合わない人間、組織に対して、きっぱりと不平を言い、不満を書く、というのは、フィクションの世界では喝采をあびたりもするし、すごくかっこいいと見られることもあるんだろうけど、現実の世界でやるときには、やはりそれがどういう影響を及ぼすか、ということは考えるべきだと思うんだけどなぁ。もちろん、私自身もそういう思慮とか配慮がたりないことをやらかしてしまうときもあるので、自戒をこめて、ではあるけど。
嫌いなヤツ、切り捨てたと思ったヤツ、だって、死にでもしてくれない限り、知己の関係というのは一生続くのだ。
なんやかんやと理由をつけて、極力遠ざかっていよう、とすることは可能だけど、人間関係というのは死ぬまで続くものだ、特にああいった趣味の世界というのは。*1
いろいろと難しいもんですな。ちなみにその店の常連客にも、来る女性客来る女性客、かたっぱしからアドレスを聞いて周り、店長の顧客リストをいつも盗み見ようとしていた困ったちゃんもいたりする。
それ、犯罪なんだから、ピシッと言ってやったほうがいいと思うぞ。
ジャンルが狭くなると、こういうことはよく耳にするのう。(^_^;

*1:人物が特定されてしまうことは本意ではないので、具体的なジャンルを示さずに書いているけど、相当特殊な趣味の専門店である。