火星の月の下で

日記がわり。

ブラームス:ヴァイオリン奏鳴曲第2番イ長調op100

スーク、カッチェンのCDより第2番。
ブラームス:ヴァイオリン奏鳴曲第2番イ長調op100 Vn:ヨセフ・スーク、Kv:ユリウス・カッチェン。
第4交響曲を終え、管弦楽を主とした大掛かりな作曲が終了し、これからブラームスの第4期と言ってもいい、室内楽ピアノ曲の、最後の時期が始まる。
この中にはロマン派室内楽の最高傑作のひとつと言ってもいいクラリネット五重奏曲op115や、第3番のヴァイオリン奏鳴曲op108、ピアノのための間奏曲集op117などがあり、いずれも心揺さぶられる名品、佳品そろいである。
・第1楽章。Allegro amabile、イ長調
旋律線、和声、情緒、いずれもかなり古典的な完成で組み立てられていて、第1番より古風な印象があるがのだが、ときおりはさまれる短調のパッセージのメランコリーは、ロマン派の作品であることをしっかりと印象づけてくれる。。
・第2楽章。Andante tranquillo、ヘ長調
緩叙楽章というよりも、歌う楽章。もちろん背景にはしっかりとした和声、そしてときに対位法的な処理も見せるが、基本は歌う楽章。
Vivaceがはさまれているため、全体の曲想に比して、はるかに動きの多い印象でもある。
・第3楽章。Allegretto grazioso、イ長調
副次主題の短調パートが美しい。曲想としては「急」というより、並速。