火星の月の下で

日記がわり。

◎本数激減

今期、地上波アニメの本数が激減で、調子が狂う。
アニメブログが楽になったので、それはそれでいいんだが、この先、というか先行きが気になるところだね、4月期も現時点での発表を見る限り、かなり少なそうだし。
で、気になった点をいくつか。
・劇場版に移行した、という見方。
たしかにジャンルを絞りこめば、そううことが言えるかも知れないが・・・。
かつて、似たような減少が80年代にもあって、そのときは、地上波が減少した分をOVAが支えていた、といった感じだったけど、印象だけからだと、今回は減少分が劇場に行ったような気にもなる。
まぁ、ここは日記なんで、メンドくさい本数調査とかはしないけど。
・収益モデルとしては、どっちらがいいのか。
OVAのときも、直接売り上げとして反映するから、OVAへの移行は大歓迎、みたいな風潮も一部ではあったけど、はたして地上波よりも有効な収益モデルが築けるのかなぁ・・・。
アニメ業界って、そういったことにはとことんヘタ、っいう印象があるし。
中間搾取の厳しい現行体制からなんとか脱却して、作品それ自体の力で収益モデルができるといいなぁ、とは夢想するものの、たぶん新しいモデルが、新しい中間搾取者の下でないて成立しない、みたいな状況になってしまいそうなのだ。今の業界のヘタのうち方を見てると。
・どれくらいがマスとしての適正規模なのか。
これが難しい。過去にそういった「適正」例もなければ、全体を統括できる者もいなかったしね、まぁ、いたらいたでいろいろと問題がでてきそうなんで、統括者の存在を求めているわけでは決してないが。
ただ、自然淘汰によって、どのくらいが適正か、みたいなアバウトな考察は可能かも知れないので、データを多くもっている人にはちゃんと広めてほしいなぁ、という気も少し。
・萌へアニメ減少。
率として激減した、とまでは思わないが、全体の量が減って、率がやや下がった、といった感じなので、感覚としては、激減したかのように感じる。
萌えアニメというと、かなり否定的なニュアンスもあって、この減少をいいことのようにいう人や、掲示板なんかでは「また萌えアニメか」なんていってる人もよく見るんだが、萌えアニメの根っ子にはキャラアニメがあるわけで、ここが崩れると、普遍的な、というとちょっと大げさだけど、広い層に訴えかけられるものがなくなってしまう。
よく「萌えキャラではなく作品本意」という人がいるが、実はそれがアニメ文化を破壊し、大衆の手から奪ってしまう、ということに気づいていない。
渋い話としいうのは、特定層にしか受けない、ということはつまり技術が特定化し、美術館や博物館でしか鑑賞できなくなってしまう「芸術化」になりかねないわけで、キャラ重視のアニメが減って、アダルト嗜好(性的なもの、という意味ではなく、バイオレンスを含めた広い意味でのアダルト嗜好)の作品が増えてくるというのは、けっこうアニメの危機なんだろうと思う。
こんなとこかな。かつて現場にいたといっても、今ではまったくの外から見てる人間なので、この程度のことしか言えないが・・・。
地上波が少なくなる、ということについては、他でうまく機能する代替メディアがあればそれほど心配はしてないんだけど、先行き不透明、というのが、かなり不安なところではあるな。
ともかく来週は、『なのは』と『Fate』だ。(笑)