火星の月の下で

日記がわり。

▽シハヌーク元国王、死去

昨日のニュウスなんだが、カンボジアの元国王シハヌーク氏が亡くなられたらしい。
正式には「シハヌーク元国王」なんだろうけど、カンボジア内戦の頃によく聞いた名前「シアヌーク殿下」の方が耳になじみが良い。
カンボジア内戦の頃はどうもこの国王の立ち位置がよくわからなくて、名前だけが先行していた印象だった。
普通、共産革命軍が近くに迫っていたら、国王派というのは右寄りになりそうなもんなんだけど、この人は仏教社会主義とか、反米だったがためにロン・ノルのクーデターにあって亡命、その後クメール・ルジュと手を結んだかのように見えたりして、どうもよくわからなかった。
ただ当時、60年代から70年代にかけてのアジアは、東西いずれの陣営であっても民衆は「反米」がトレンドみたいなこともあったので、そういった時代の風潮の中での立ち位置だったのかもしれない。
しかし、あのベトナム戦争からカンボジア内戦と続く動乱の中で、王政を維持できた、というのは何より大きな功績だったのかもしれない。
いろいろ紆余曲折はあったにせよ、国王の存在が国民の一体感に寄与するところは大きかっただろうから。
東南アジアの王制国家、というと、タイ王国ブルネイ、なんかが想い浮かぶところだけど、このカンボジアも波瀾万丈ではあったが、王政を維持できている。
特に隣国ラオスが王政を停止させてしまっているので、いっそうその感が強い。
ところで現在のシハモニ国王には子供がいない。
他人事ながら、継承がどうなるのか、少し気になるところですな。
まぁ、日本と違って、他の血筋に男子はかなりいるようではあるけど。