火星の月の下で

日記がわり。

一般文芸との壁

「あ、このラノベ作者、一般文芸にいきたいんだなー」と思った
いろいろ例が挙がってるけど、まず最初に頭に浮かんだのが桜庭一樹、次に有川浩、てあたりかな。本人がそう思ってたかどうかまでは知らないけど。
しかしここでのレスでもさんざん書かれているけど、ラノベと一般文芸とではごく少数の例外を除いて全然売り上げが違う。
一般文芸だと「売れない」のがあたり前状態になるので、低学歴のヲタクが金科玉条のごとく信奉している「売れ部数での判断」がまったく無効になるため、何をもって成功かどうか、というのは判断が甚だ難しい。
ひとつには文学賞なんかがあるだろうけど、それにしてもある程度のキャリアを積んでいる人をはじくものもあるし、結局は文学観になってしまうのではなかろうか。
外から見た形態というか評価ではそうなるだろうが、では中身で言うと、なんかもう最近のラノベって一般とはまったく別物になってる感じなんだよなぁ、ジャンルとして成熟しすぎてしまっているというか。
まだミステリとかSFならある程度の親和性も残っているけど、一般となるともう「文字を使っている」くらいしか共通項がないんじゃないか、という気がするときもあるし。

オーフェンの作者の出戻りぶりは悲しいものがあった

ただなぁ、この感想こそが悲しいね。
ラノベの方が一般より低い、という前提で見ているわけだから。
どっちが上とかって話ではないが、一般の方がランクが上、という劣等感が通奏低音のように「ラノベしか読まない」人の頭には響いているのかもしれない。
クラシック音楽とジャズ音楽、クリケットと野球ほどに違うものになってしまっているのだよ。