火星の月の下で

日記がわり。

○Amazonの書評

Amazonの書評、特に学術関係の書評は読むのが面白くて、最近書籍そのものには興味がない、もしくははるか昔に読んでいたりするものでも、ちょくちょく目を通してしまう。
とりわけ、サブカル分野との隣接領域と言ってもいい、錬金術、魔術、悪魔崇拝、背教、エゾテリスム、妖精、魔女、といったあたりは、勘違い書評がかなり笑えるレベルで存在してるので楽しめることが多々ある。
総じて言えることは、エンタメ的視点で評しているものに笑えるものが多いように思う。
「面白い」「面白くない」・・・というのを基準にしているものなんかを読み出すと「この人は学術訓練を受けていなかっただけでなく、自分の頭で考える習慣が十代の頃につかなかったんだろうな」とニヤニヤしてしまうことしきりである。それは否定的評価だけでなく、肯定的評価をしているものに対してもね。
そんな中にちゃんと理解して読んで評を残している人がいたらちょっぴり可哀想になったりもするけど、そもそも学術訓練を積んだ人がそういう推薦評や批判評を書いても、毒されている人には届かないのだから、やめた方が良いと思うけどなぁ。
無理解で見当外れな書評があったりすると、弁護したくなる気持ちはものすごくよくわかるけど。
もちろん、サブカルそのもの、あるいはマンガ本やえっち本なんかの書評では、そういう知性の感じられない評価の方がありがたかったりする場合もけっこうあるので、決して脊髄反射的書評を否定するわけではないのだが、場違いになると有用性はまったくないが書評そのものがけっこう面白かったりする。
著者や訳者の人にとっては、風評被害に近いことになるので、笑ってもいられないのだろうけど。