火星の月の下で

日記がわり。

○WW2時におけるイタリア軍は弱かったのか

「【検証】イタリア軍は弱かったのか?」(togetter:1173191)
ふむ、まあまあ面白い。
第2次世界大戦欧州戦線の持つ歴史的社会的政治史的意味合いを考えると、どうしても独ソ戦と独対英米の戦闘に力点が置かれてしまうのは仕方のないことだが、俯瞰的に戦争を見ると、イタリア軍が関わった戦争についてもう少し衆知されてもいいのに、とは思う。
思うが、それでもトータルとしては弱かったんじゃないか、とは考える。
世間で言うヘッポコ、ヘタレ軍隊だ、というのは言い過ぎだし、そういった水準での弱さという意味ではないが。
そもそも戦争における強い弱いは極めて相対的なものなので、何に対して、あるいはどこと比較して、どういう意義において、ということを考えなければ安直には言えないだろう。
戦史研究家とかでもない限り、いろんな雑学的エピソードからのイメージだけで語ってるのと同じかな、という気はする。
これ読んでて二つほど思ったことがあって、一つは「またも負けたか八連隊」のこと。
戦争をまったく経験していない私でも知ってる言い回しだし、戦争を経験したはずだった上の世代の人も、この言葉自体は深く考えずに知っていた。
しかし最近になってこの言い回しも流説の域をでていないらしいことを知り、やはり流言の類で語られていることはちゃんとソースを調べんといかんなぁ、と思ったのでありました。
もう一つが、ここのコメント欄に出てくる「大戦時の日伊関係について驚くほど研究が少ない」と言うことについてで、確かに言われてみると、単独での記述としてはほとんど見た覚えがない。
大戦時と関係ない別時代のものならそれこそやたら見るし、第二次大戦全体像の中での日伊関係ならけっこう読んだが、そこに論をしぼったものとしては、ほとんど記憶がない。
これはいかがなものかと思う。
仮に、あくまで「仮に」であるが、実際の関係がほとんどなかったとしても、研究としてはそこそこの量があってしかるべきだから。
二国間ではなく三国間における同盟だったとは言え、近世以降日本が関わった軍事同盟で、これくらい研究量が少ないのはちょっと異例ではなかろうか。
もちろん研究そのものがないわけではないとは思うけれども、目立つところには出て来ていない。
というわけで、今後機会があれば意識して見るようにしてみたいと思っている。