火星の月の下で

日記がわり。

第59回アマチュア名人戦

テレビでやってたので、見た。
結果については8月末頃のニュウス等で見て知ってたけど、映像で見ると、驚くことが多かった。
優勝は大阪代表の京大生が初出場初優勝、まぁ、これは知ってたんですが、なんかすごいオーラを放ってる人でした。
解説によると、なんでもお父さんの仕事の関係で、米国で中学、高校を過ごして、全米の将棋大会で優勝、という棋歴とのこと。そして現在京大将棋部の2年。
普通棋士というのは、プロはもちろん、アマでも全国の上位になると形勢について表情にはほとんど出ないんだけど、この人はすごく出る。しかも、独特の癖があって、右手で髪の後ろの方をクルクルクルクルいじっている。
対局が始まってしばらくの間はちょっと気になってたんだけど、中盤、形勢を引き寄せてからは、なんかこの癖が独特の風格に見えてきてしまった。
ただものじゃない、そういう感じがビリビリと画面から漂ってくるのだ。
正直言って、今プロ試験を受けている瀬川アマなんかより、こっちにプロ試験を受けさせた方が面白いんじゃないか、っていう気さえしてきた。
もっとも、将棋の内容に関しては、解説つきだったからわかったのですが(笑)、終盤がややモタモタする感じなので、実際には今すぐプロ試験を受けてどうにかなりそうなレベルではなさそうなんですが、個性の大きさは画面からでもよくわかりました。
将棋もすごく面白かった。
マチュア独特の、囲いが平凡すぎだったり、攻めっ気にはやって反撃くってあとは一方的、っていうんじゃなく、両者攻防の面白さがよく出ていたと思う。
これに関しては、優勝した浅田氏よりも、準優勝の北海道代表・福井谷さんの、右玉戦法という、ちょっとアマの棋戦ではあまり見ない(プロの棋戦でもあんまり見ませんが)戦法によるところが大きくて、序盤の面白さは、この福井谷さんに負うところが大きかったと思う。
この福井谷さんも初出場の25歳、しかも大きな大会すらも今回が始めて、という人で、浅田さんがいなくてこの人が優勝していても、そこそこの話題になっていたと思われる。
この二人の今後には、ちょっと注目したておきたい。