火星の月の下で

日記がわり。

日本SF大賞ノミネート作に思う

日本SF大賞に『時をかける少女』がノミネートされてるらしい
そういや、過去にも『アキラ』とかアニメ作品やまんが作品が受賞していたような気がするが、これでいいのかなぁ、という気も少し。
SF文学大賞と銘うってるわけではないので、映画やアニメといった映像作品やらマンガやらアニメからとってきても別段矛盾はないように思うし、ジャンルの枠は考慮しないと公言しているし、新メディアを選択するのはなんとなくSFっぽい感じがしなくもないので、こういうプロセス、こういう結果になっていくのは仕方がないような気がしなくもないけど、「それでいいのかなぁ」という気もしてしまうわけだ。
つまりこれって、今年は良いSF小説がありませんでした、ってことと同じことを言ってるように思えるわけで、およそ全てのSF(他の映像表現も含めた広義のSF)のベースとなるはずの、活字媒体としてのSFが、今年は貧困でした、ってことになるような気がする。
まぁ、選んでる連中が、プレ・ヲタク世代みたいな連中だから、そこらへんのジャンル意識も希薄なら、未来に対する通史意識も希薄であろうことは容易に想像がつくことでもあるんだけどさ。
ところで、出版社の枠を越えたSF文学作品(別に文学でなくてもいいけど、とにかく活字媒体限定)の年間優秀賞、っていうのは、あるんですかね?
いや、たぶんあるとは思うけど、このSF大賞ほどメディアには取り上げられてないよね・・・。
極めて個人的な、かつ実現ほぼ不可能な願望を書いておくと、たとえヒットまではいかなくても、実はこんなに面白いSF小説が今年はあったんだ、みたいな作品に賞を出してくれるほうが、読書人側としては嬉しい。
劇場にまで足を運んで、しかもむこうの時間設定でないと楽しめない映画と、好きな時間に寝っ転がって読める小説とは、どうも別物のような気がしてしまうのだ。