火星の月の下で

日記がわり。

モーツァルトのピアノ奏鳴曲〜クリストフ・エッシェンバッハ

雪が降ってめちゃくちゃ寒いので(朝方、北側の室内で氷点下を記録)、夜は蜜柑を食べながら、大昔から聞いているなじみのある曲でも聴こうと思い、エッシェンバッハモーツァルト・ピアノ奏鳴曲をひっぱりだしてきて聞く。
グラモフォン盤。録音・1967,68,70 於ベルリン。
・ピアノ奏鳴曲第8番イ短調K310
有名なイ短調エッシェンバッハの演奏としてはやや硬いかな。
・ピアノ奏鳴曲第11番イ長調K331
一名「トルコ行進曲つき」
第3楽章のイ短調の「トルコ行進曲」があまりに有名だけど、第1楽章の変奏曲が一番好き。
モーツァルトの全ピアノ奏鳴曲中でも一番だ。
・ピアノ奏鳴曲第15番ハ長調K545
ソナチネにも載っている、これまた超有名曲。
この程度なら、なんとか弾ける。もちろん単に「弾ける」だけであって、人様にお聞かせするのは公害以外のなにものでもないが。(^_^;
・・・という見事にポピュラー曲ばっかり集めたもの、というか、この3曲がモーツァルトのピアノ奏鳴曲で最もよく知られたものであろう。
特にK331の第1楽章は、初めて聞いたときから、しびれるくらいに好きだった。
モーツァルトのピアノ独奏曲でこれに匹敵するのは、2曲の幻想曲、ニ短調ハ短調くらい。
聞いていると、なにか脳から毒が抜けていくような快感がある。
モーツァルトには心に毒がたまっていくようなすばらしい名曲もあるのだが、この3曲はデトックスしてくれる。
そしてその毒のおちたところに、夕陽がたちこめてくる。
浪漫派のごとき強烈な寂寥感ではないが、森厳な孤独感を与えてくれる。いいねぇ。
ということで、夕暮れはこの名曲をずっと聴いておりました。