火星の月の下で

日記がわり。

◇雑記・3月12日。

『このアニメがすごい! 2008』がまた今年も4月18日くらいに出るらしい。
アニメというコンテンツは注目を集めやすいから、こういう商売が出てくるのは当然だし、そのこと自体は別にどうでもいいんだけど、よくある『この○○がすごい』について思うことを少しばかり・・・。
ラノベ、SF、マンガ、ミステリといった、書籍関連と、アニメとではちょっと違うような気がしてたんだよなぁ。
つまり、ラノベとかミステリとかだと、その選者が選んだものを認めるかどうかはともかく、自分が知らなかった情報、知ってはいたけれどそれほど深くは考えてなかった情報、というのに接することのできるメリットがある。
書籍というのは、ちょっと試しに入ってみる、というのがなかなか困難だ。有料だから。
一応長時間かけて書店の店頭で試し読みしてから考えて購入すれば、有料云々のハードルは相当低くなるかも知れないが、立ち読みはかなりグレーゾーンだし、そもそもそういうことを長時間できる体力なんてのはもうない。
加えて、書籍の場合だと、時間がそんなに割けない、というのもあるし。
そういうとき、自分の欠けていた情報、あるいは嗜好性にあったものを再発見できるメリットは相当あると思う。
まぁ、がっかりした、あるいは騙された、と思ったこともあるけど、それでも個人の力で限られた時間で探してまわるよりは効率的だった。
ところが、アニメの場合には、このメリットがかなりボケてきて、「見たらわかる」というのがけっこう前面に出てくるため、情報としての価値は書籍ほどには重くない。
もちろん、これはほとんどの放映作品が見られる環境にあるからであって、地方の、ただではテレビアニメを見ることが困難な地域であれば、上に挙げた書籍における情報と同じような効果が期待できるものの、首都圏、近畿圏、中京圏くらいまでなら、自分の目でみたほうが確実、というのはけっこうあるだろう。
したがって、むしろ「何を選んでいるか」と方に関心が出てしまい、だいたいそういうのは意見があわないので、不快になる(・・・というのはちょっと言いすぎかも、だが)ということになってしまう。
つまり、あまり良い効用が期待できないわけだ。
・・・とここまで書いて思ったのだが、そういった以外の効用を求めている層も多いんだろうなぁ、という気にもなってきた。
つまり、ランク付けを欲している層である。
鉄腕アトム第1回放映をリアルタイムで見ていた世代としては、ランク付けというのは、好きなものを他人に決められているようで変な感じがするのだが、今のアニメ好きな連中は、自分が見ているものを、他人も良い、と言ってほしいのかもなぁ、と思ってしまったわけだ。*1
というわけで、興味はあるけど、買うところまではいかないだろうなぁ、というのが正直なところ。
それにたぶんあんまり好きじゃない作品が持ち上げられるんだろうなぁ、という気もかなりしてるしね。
ワタクシの嗜好としては、きわめて凡庸な作品である『らき☆すた』とか、頭が悪くなりそうで大嫌いな『CLANNAD』みたいなのが上位に入っていることが予想されるので(CLANNADは時期的に該当していないかも知れないが)、精神衛生上は見ないほうがいいのかなぁ。(笑)

*1:一応、ここでは経済効果については省く。つまり、人気がある、と認定されることによって、ソフトが売れる、そして同様の作品が数多く生産される、というような効用については、重要ではあるんだろうけど、今回の本旨ではないので省く。