火星の月の下で

日記がわり。

○同性5人兄弟(姉妹)

宇宙をかける少女』第7話を見ていていよいよ5人の姉妹がそろったわけなんだが(正確には先週の第6話で顔だけは出てた)5人の同性姉妹、というと『アイドル防衛隊ハミングバード』が連想されるわけで、あれもヒロイン格というか、中心視点は三女・皐月にあった。
今回のこの『そらかけ』も視点の中心、というか、物語の基軸は三女・秋葉を中心に進んでいるので、こういう視点が語りおこしやすいらしい。
この同性ばかりの兄弟姉妹、という設定を見ていると思い出すのが、70年代の名作ドラマ『お荷物小荷物』で、こっちは男ばかりの5人兄弟の男尊女卑の家に、沖縄*1から来た一人の少女が住み込みの家政婦としてやってくるが、実は少女の姉が、この兄弟の長男に孕まされて捨てられて出産後死んでしまっていて、少女は姉が産んだ子を長男に認知させるためにやってきた、というストーリィである。
この5人兄弟には、男尊女卑の塊のような祖父*2と、事なかれ主義の父がいて、さらにこの5人の兄弟が実に個性的に描かれていた。
この5人の兄弟を手玉にとり、自分にほれさせて、姉の子を認知させようとする展開なのだが、この5人の中で、三男のプレイボーイと、四男の質実剛健剣道男が、最後まで陥落せずに立ちはだかる。
一方、わりとあっさり篭絡されるのだが、末っ子の五男を佐々木剛*3が演っていて、劇中で、仮面ライダーの「変身!」をやってたこともあったりで、こういういろんなパロディが随所に含まれていたのも本作の面白さだった。
同時期、というか、少し後に、志賀公江が、マーガレット誌上に『おしゃれなシャンゼリゼ』という、こっちは4人兄弟を手玉にとる話を描いていた。
もっとも志賀公江のマンガの方では、結局プレイボーイだった次男と結ばれるので、設定だけ拝借したけど、中身はかなり違う仕上がりになっている。
『お荷物小荷物』の方では途中から、主人公の少女(中山千夏)が、はたして誰が好きなのか?・・・というのも、話題になったりはしたけど、結局特定の誰かを決める、ということもなく、本懐を果たして話は終わる。
時代は移って、5人兄弟よりは5人姉妹の方がドラマになりやすい、ということなんだろう。
しかも、あまり恋愛沙汰とは関係ない展開になる。(笑)
だが、『そらかけ』の5人姉妹、『ハミングバード』の5人姉妹と、似ているところ、違うところとかがいろいろあって、それはそれで面白い。
長女が姉妹の統括役で、やさしく強い。
次女がアクティブでスポーティ。
三女がヒロイン視点で、事件にまきこまれる中心。
四女が一番魅力的。
と、ここまでは、ルックスとかスタイルの差はかなりあるものの、立ち位置は似ているが、末の五女が天才幼女と、おしゃまな幼女、ということで、かなり差がある設定だ。
もっとも、取石水無も、「ボディサイズという点では姉妹中、将来一番有望」ということなので、天才という方向ではないが、姉妹で突出したものを持っている、という点では(かなり無理やりだけど)共通点はあるかな。
ということで、1月開始アニメとしては、かなり楽しめるつくりになっていて、いろいろと面白い。
福山さんのレオパルドとか、秀逸だしね。(^_^;
そんなことを思い出しながら、アニメを見る2009年の冬であった。(^_^)

*1:放映の1970〜71年は、まだ沖縄は返還されておらず、そういった政治的な背景も実はこっそりと忍び込まされていた。

*2:これを志村喬が切れ味鋭い老人として演っていて、物語的には実質、ラスボスだった。

*3:ご存知仮面ライダー2号の人。放映自体は『お荷物小荷物』の方が早かったのだが、時期が重なっていたこともあって、後半にこういったギャグが盛り込まれていた。