火星の月の下で

日記がわり。

▽桂米朝、文化勲章を受賞

桂米朝に文化勲章 落語界に初栄誉
桂米朝氏に文化勲章 文化功労者に元横綱大鵬の納谷氏ら
文化勲章:桂米朝氏らに 功労者には元横綱大鵬の納谷氏ら
国がその権威を背景にして、文化勲章を下賜する、ということに対しては、いろいろと政治的、思想的意見がなくもないけど、今回の米朝のこの勲章は、あまりそういうことを考えずに素直に「良かった」と喜びたい。
勲章に等級をつけて国が下賜する、旧・勲○等、というのが、黒い政治家や国家官僚に割り振られていた時代を最近まで経験していたりするので、あんまり勲章というヤツには良い感情をもっていなかったのだが、文化勲章というのはその中でも比較的抵抗が少なかった方だし、なにより、昭和30年代から40年代にかけての、米朝の活躍、落語や芸能への情熱をテレビ、ラジオだけでなく、箱や高座ででも親しんでいたので、そういった過去の黒い受勲者のことは忘れて、米朝さん、ほんとに良かったなぁ、という気持ちだ。
上方落語にとっては、いささか遅すぎた、という声もあるかもしれない。たしかにそうだろう。
もし、もう少し早く受勲していたら、と思ってしまうこともいくつかあって、まず、二代目・桂枝雀のこと。
おそらく、生きていれば、師匠以上に喜んでいたのではないか。
そして生きていれば、米朝の次はこの枝雀さんだったと思うだけに、残念・・・みたいなこともいくつか脳裏をよぎった。
その他、一門ではないが、若くしてこの世を去った四代目林家小染のこと、あるいは六代目笑福亭松鶴が生きていれば何と言ったろうか、と思ってしまう。
ともかく、米朝さんの長命を願うばかりである。