火星の月の下で

日記がわり。

○古代少女ドグちゃん 第7話 「妖怪ぴーおん」

アニメブログの方は、原則的にアニメだけ、というスタイルなんで、実写ものとして、こちらに少しだけ感想を書いておく。

同級生の慎太郎と紀美香が家に来ているときに、テレビを見ていると、規制の「ピー音」が流れているのにドグちゃんが気づく。誠が放送禁止用語だ、と説明する。だがそうしている間に、テレビのピー音はどんどん増えていく。父の親友・田辺博士からのビデオメールを開くと、そこには恐るべきことがこの世界で進行していきつつあることが語られる。そうこうするうちに、出版物も規制の嵐、テレビもほとんどすべての音声が規制される。誠が家を出てみてみようとすると、家の外にもモザイクがかけられてしまっていた。慎太郎が勇を鼓して命綱をつけて、外に出てみるが、ピーオンに汚染され。全身モザイク状態になり、やがて、消えてしまう。そしてそこに、規制派RPOの部隊が乱入してくるのだった。

前回・第6話の予告でドギちゃんが「問題作ドギよ」といってだけど、正真正銘、ほんまの問題作でした。(笑)
すげーなぁ、こんなの放送して大丈夫なんじゃろか。
テレビ、雑誌に始まって、自分の周囲が次々と規制され、モザイクと伏字になっていくのだが、圧巻は、家の外がモザイクだらけで、出られなくなってしまう、というもの。
外へ出ようとすると、そのモザイクに犯され、全身にモザイクが広がり、目線までしっかり入って、やがて消えていく、という展開。
慄然としますな。
規制派のRPOというのがやってきて、残った誠、ドグちゃん、紀美香を拘束しようとする、というラストで、なんとか「モザイク除去装置」を奪って外に脱出するも、ドグちゃんはこの犯人イリヤと刺し違えて倒れてしまい、一人残った誠が、RPOの部隊につっこんでいくところで唐突に終わる。
一応、夢オチで、悪夢を見せる妖怪でした、というオチにはしてたんだけど、この「妖怪ピーオン」の部分は、まったく解決していないわけなんで、問題作どころじゃねーなー、と思ってしまった次第。
いろいろと深読みできるよね、表現の自由の規制とか、メディアの暴力の前に一般市民はこうも無力だとか、社会悲劇は敵の本丸をつぶしただけでは解決しないとか、情報の遮断は現代生活においては死に直結するとか・・・。
しかもこれを、メディア側であるテレビドラマがやってる、というものすごさ。
さすがMBS、こういうのをちゃんと流してしまう英断には頭が下がりますわ。提携局のT豚Sは糞だけどね。
ともかく、今回のこのエピソードは、ほとんど永久保存版クラスですな。
第3話の「妖怪 放置自転車もそうだったけど、加藤淳也、とんでもねー脚本を書くな。(^_^;