火星の月の下で

日記がわり。

○引き分け、について

ある統計学者によると、高校野球の先攻と後攻だと、延長戦に入ってからは後攻の方が勝率が高いので、引き分けの場合、先攻の勝ちにすれば良い、と言っているらしい。*1
この考えはなかなか面白いね、実現はまず不可能だろうとは思うけど。
高校野球の延長戦、と聞いて思い出す名勝負、引き分けに終わったものを除けば、戦前の中京商-明石中、昭和54年の箕島-星陵の2試合が思い浮かぶところだけど、この2試合とも後攻が勝っている。
タイトな日程で消化される高校野球全国大会、特に春は厳しいので、一案としては面白いけど、さすがに心情的にこれは無理だろうな。
職業野球の場合はフランチャイズの問題とかあるので、そう簡単ではないだろうけど、アマ野球の場合、考え方の一つとしては有効なのかも。
ただ、たとえ統計的にそうであったとしても、当事者にしてみればそれは納得いかんだろう。
高校ラグビーでは、高校野球なんかとは比べ物にならんくらい体力を消耗するので、引き分け再試合、なんて発想は最初からない。
その代わり、同点の場合、内容で判断し、トライ数の多い方が勝ちあがる。ただ、トライ数、その他の条件でも決着がつかなかった場合、抽選になる。
高校サッカーでも、今は同点の場合、5人ずつを選んでPK、それで決着がつかなかったら決着がつくまでPKで決めているが、かつては抽選で勝ち上がりを決めていた。もう40年くらいのことだが。
野球の場合、サッカーのPKに変わるものはないし、ラグビーのように、得点内容で、というのも難しい。まさかヒットの多い方、エラーの少ない方で勝ちを決めることもできないし。
そんなわけで、抽選か、再試合か、ということになるが、この二択なら再試合だろう。
翻って、将棋の場合を見てみると、引き分け(千日手持将棋)の場合、先後入れ替えての再戦、まぁこれも「再試合」みたいなもんだろう。
将棋の場合、先手有利、というのがかなりはっきりしてるので、千日手になりかかると先手の側がいろいろ考えることになる。一昨年だったかのように、後手番の勝率が上回った、ということがなくもなかったけど、だいたい先手有利というのは対局心理として皆あるはすだし。
国際的なルールの圧力、というのもあって、今年からボール→ストライクの順で表記されるようになったものもあるので、そういう方面からの圧力があると、ひょっとしたら、という気がしなくもないけど、日本だけで、というのはいまのところ無理だろうなぁ。

*1:新聞の拾い読みだったので、誰が言ってたのかは失念してしまった。すまん。