火星の月の下で

日記がわり。

「ハイジ」盗作疑惑

「アルプスの少女ハイジ」原作に盗作?疑惑

この小説はアニメ「アルプスの少女ハイジ」の原作で、騒ぎのきっかけは、ドイツで活動する文学研究者ペーター・ビュトナー氏(30)が、ドイツ人詩人・作家のヘルマン・アダム・フォン・カンプが1830年に発表した「アルプスの少女アデレード」と題する作品を偶然見つけたこと。

ヘルマン・アダム・フォン・カンプ・・・知らない。(^_^;
ハイジが1880年の作で、この作品が1830年の作。
時代的には、ロマン主義がそろそろ終焉にさしかかり、ビーダーマイヤーに移りつつあった時代。
ただし、ゲーテティークはまだ存命で、晩年のティークが嫌ったロマン主義の亜流が生まれつつあった頃でもある。
原文のニュースの方を見てみると、簡単に概略が載っていて、アルプスに住む少女アデレードが、祖父と2人っきりでさびしく暮らしていて、といった筋立てしか載っていないのだけど、騒ぎになてるくらいだから、いろいろと似た筋があるのだろう。
はたして「盗作」と言っていいのかどうか、素材の一つと解釈するべきか、これだけでは判断しかねるところだけど、そのカンプの小説というのを呼んでみたいところではあるな。
1830年の小説で、その後忘れられていた、ということだから、当時のビーダーマイヤーの底流にあった生活小説だろうと予測される。
ただロマン派が切り開いた「歴史小説」「理想主義」「自然発見」などの息吹はまだ残っていた頃で、今読むとかなり時代錯誤なものが漂っているような気もするが、どうなんだろう。