火星の月の下で

日記がわり。

○WEBはツール

ツール、というのも変な言い方なんで、手段、かな。
それをふまえた上で書くと、もうWEBってなくてはならんいものになっているので、面白い、面白くない、の水準ではないだろう、たぶん。
こんなことを書くのも、増田の記事に「今のWEB、面白いですか? 」というのがあって(逆リンクになるのがいやなので、アドレスは書かない、興味のある人はこのタイトルでさがしてちょ)、30前のまだ若い人らしいので、ああ、まぁ、その年齢だとそんなことも感じるかなぁ、という気が少し。
これに対してまなめさんがおもしろくてたまりません^q^ ・・・と返してたのがなかなか面白いというか、共感してしまったところ。
「面白くてたまらない」というところまではいかないかも知れないが、現状の、全体像としては、かなり面白い部類。
さすがに歳なんで、最先端のものをすぐに摂取して、ということはもうできなくなっているけど、それでもいろいろと楽しい。
確かに懐旧の情はある。
特に90年代中ごろまでの、ク○タ人やhageb○nzura関連なんかのBBSやらアングラ情報板なんかは、実に楽しかったし、今、ああいう系統がほとんど存在しなくなっていること、当時比較的軽めで薄かった、ぁゃ○ぃ とか、あめ○う とかの掲示板群が、後の2ち○んねるの雛形になっていってしまったことなんかを思うと、あの頃に戻りたい、みたいな感覚はときどきなる。
あるいはそれ以前の、海外アニメサイト、ダーティペア・ドイツとか、セーラームーン@Bz、Mooniez、なんていう、Googleにすら痕跡の残っていない(つまりGoogle誕生以前に消失)サイトをなんでしっかり保管しとかなかったんだろ、みたいな悔恨は今でもちょこっとあったりする。
しかし、にも関わらず、今の方が断然面白い。そりゃ情報量が全然違うからね。
もちろん「面白いですか?」と聞いている人は、その情報の中身ではなく、その形態とか手段なんかについて言ってるのかも知れないが、そうであればなおさら、である。
ワタクシが最近面白く感じているのが、ドイツのProjekt Gutenberg
日本の青空文庫みたいなヤツなんだが、詩なんかの原文を検索するのに、実に良い。
ここ数日、Ringelnatzの詩なんかをチラチラ読んでるんだけど、日本だと原文にあたるのがきわめて困難な上に、人物評伝にも「?」なものが多い。
東大出版会の『ドイツ文学史』なんかでは、

リンゲルナッツは新即物主義の見本のような『体操詩集』(1920)や船乗りの唄『クッテル・ダッデルドゥ』(1920)を発表し、ブルジョワ的虚飾を排し、素朴な生活の力強さをうたう。

・・・なんて書かれてるんだけど実際の詩にあたってみると、ずいぶん繊細な感情をまとめたものもいくつかある上に、テンポよく語られる現実の背後にメランコリ、孤独、虚無感なんかが漂ってくるものもある。
そういったことは、たぶん、WEB上でなければ体験できなかったことだろう。
あるいはもっと卑俗に、SSやパロディ、あるいはネットで知り合った友人との情報交換、あげていけばきりがない。
WEB上での表現スタイルについて、であろうとは思うものの、それだけがWEBではないし、内容まで見てると、やはり時代が進むに従って面白くなっている、というのが実感だ。
まぁ、それゆえに、規制なんかがかけられる空気が漂ってくると、げんなりはするわけだが。
長い文を書くと、全然まとまらんなぁ、まぁ、日記だから、ということで。(^_^;