火星の月の下で

日記がわり。

△セックスレスを草食化というな

<中国人が見た日本>日本人のセックスレスは“人口災難”、「これは政府の命題」と提案・・・Yahooの記事なんで(元記事のところはちょっとリンクしたくないので)すぐに消えるかもしれんが少し気になるところがあったので。

16〜49歳の男女3000人を対象に、1540人の有効回答を得たこのアンケート。配偶者とひと月以上性的関係を持っていない既婚者は全体の40.8%で、04年の調査以来、初めて4割を超えた。その主な理由は「出産後なんとなく」「面倒くさい」「疲れている」というもの。また、若年男子の間でも“草食化”が加速。

わりとよくある結婚しない層の増加、セックスレス、といった感じの記事で、とりたてて目新しいことは少ないんだけど、ここで使われている「草食化」・・・ずいぶん前から使い方にひっかかる点があったんだが、今回のこの用法はまさにそのど真ん中だったので、ちょっと触れておきたい。
爬虫類の餌用途にマウスを繁殖飼育していて、だいたい常備2000匹、増えすぎたときには業者に引き取ってもらったりして、マウスの餌代の足しにしている。もうかれこれ30年以上やってるが(ラット時代を含めるともっと長い)、平行して草食動物、特に齧歯類(われわれは総称するとき、ゲッパーズと呼んでいたが)を無数に扱ってきた立場として言っておきたい。
草食動物は多産である。
当然、交尾回数はとんでもなく多い。
生態ヒエラルキーを見れば当然で、捕食される立場であれば、生き残るには数を増やしていくしかない。
いや、わかってるよ、草食男子という言葉がうまれてきたのは、対女性、という肉欲にむかっていかない、肉を食わないというイメージから草食になった、っていうのは。
しかし、結婚して、交尾しないカップルまでも「草食化」と言っちゃうのは、甚だ行き過ぎではないか。
ことばというのは時代とともに変化していくものだから、正反対の意味になってしまう、というのはよくあることではあるが、こういった元々が学術用語かそれに近いところから出てきた言葉は、ムードや流行で軽々と変えるべきじゃないんだがな。