火星の月の下で

日記がわり。

◇大阪都構想

都構想で協定書案=5区再編など明記−大阪

大阪府大阪市を再編する大阪都構想の制度づくりをする法定協議会(法定協)が18日開かれ、都構想の設計図に当たる「協定書」の案が示された。
大阪市を解体して五つの特別区に改めることなどを明記。
法定協は来週にも協定書を決定する。
法定協には、橋下徹大阪市長率いる都構想推進派の地域政党大阪維新の会」の委員11人のみが出席した。 

先の堺市の選挙でもわかったけど、大阪府民は「大阪都」なんて賛成しとらんのだよな。
大阪都構想が出てきた理由は財政面で短期的になんとかしたい、という面だけで、社会、文化においては今のところ悪影響しか予想できない。
地名がなくなる、なんてのはその最たるもので、それを「個人的なノスタルジア」みたいな範疇に押し込めてしまうっていうのは、あまりにも文化意識が欠落している。
たとえばその地名などは、個人的な思い出がどうのとかっていうのではなく、地史としての証言であり、人文科学的にも非常に重要なもので、とうてい個人の思い出、懐旧、ノスタルジアなんかの範疇ではない。
たしかに財政の悪化、無駄は早急になんとかしていくべきだろうけど、それは文化を削ってまでやることじゃないし、その被害が大きくなるのであれば、別の方法を考えるべきで、対症療法だとしても犠牲が大きすぎる。
さながら致死にいたる副作用を持つ強力な抗がん剤のようだ。
府民が維新を支持したのは当時有名人だったから、というのもあるだろうけど、それ以上に「府政の腐敗にメスを入れた」ことであって、大阪府を解体しようとする方面に関してのことじゃないんだよな。
財政は大事だけど、あまりにも金のことばかり言い過ぎている。
大阪がどれほど価値のある歴史都市、文化都市なのか、そしてそのことが国外、対外的にもどれほど重要な意味を持っているのか、そのあたりのことがまるで抜け落ちてしまっているように感じるのだが・・・。
ワタクシはもう府民でもないので(府民だった時期も5年ほどにすぎなかったし)外からの意見ではあるけど、大阪の歴史性、文化性は、東京や名古屋なんか足下にも及ばない深さ、広さ、長さで、京都、奈良、福岡に次ぐものだと思っているので、自壊していくかのごとき政策を見ると、悲しさでいっぱいになってしまう。