火星の月の下で

日記がわり。

漢字教育

あえて人文タグをつけて書いてみる。
韓国小学校教科書に漢字併記決定でハングル団体は大反発……教師も漢字知らないのだけども(楽韓さんの記事より)
引用元の新聞の方にリンクをはりたいのだけど、半島系の新聞のwebページはすぐに消えるのでこちらを。

ハングル文化連帯、ハングル学会、全国国語教師会など韓国の27団体は1日、ソウル市内の成均館大で記者会見を行い、「教科書に漢字を書いたからといって、人文社会的な素養が自然と育まれるわけではない」とした上で、教育部に対し、教科書に漢字を併記する方針を直ちに撤回するよう要求した。

このあたりと、

また、「中国でも漢字が難しいため簡体字を作って使うのに、わが国だけが昔の漢字を書くのは、歴史を逆に進む行為」と指摘。
その上でハングルだけで行われた46年間の教育を無視して教科書に漢字を併記するのは、漢字が分かる層と分からない層を分けようとする反民主的発想と批判した。

このあたりが興味を引く。
楽韓さんもつっこんでるけど、46年も漢字なしにやってきたので、上の世代、親や教師の方でも漢字がわからない、書けない、読めない、ということになっているので、儒教的道徳観の上でも受け入れがたくなってんでしょうな。
で、もうひとつ気になったのが、どの漢字に戻すのか、ということで、漢字と一言でいっても現代の漢字は繁体字簡体字の2種類があってもうほとんど別物。
分類上は繁体字の方に入れているけど、日本の漢字も第3の漢字と言っていいくらいに独自進化しているので、日本国内的には3種類とも分類される。
文中に「中国でも漢字が難しいため簡体字を作って使うのに」とあるので、ここで言う漢字が繁体字(もしくは朝鮮漢字)を指しているらしいことは想像できるのだが、旧来の文献を読むためであれば日本式漢字を学ぶことにもなりかねないので、その意味でさらに心理的重圧が増すことだろうな。
戦後、日本同様多くの国が正書方を変更して、デンマーク語では大文字の範囲が狭められたりした。
また戦後すぐではなくごく最近の例だが、ドイツでも筆記方法、正書方が変わって、エスツェットの表記範囲、分綴方とかの改正で教育界が少し混乱し、今も尾を引いている感じだが、漢字を組み込む場合、表意文字の中に表音文字を入れるのでいっそう混乱を招くことが予想される。
半島の文化・行政には正直立ち入りたくないのだけど、言語学的にどうなるのか、というのがいささか興味があるので人文タグにしてみた。
半島は全然人文的じゃないんだけどね。(^_^;