火星の月の下で

日記がわり。

40年以上前の手紙

部屋を片付けていたら、小学校時代の手紙を発見する。
手紙と言っても郵便で届けられたものではなく、白い紙に幼い字でしたためられたものを、紙でくるんだもの。
その包み紙の表にわたしの名前が書いてあり、裏には彼の当時のあだ名が書いてあった。
中を開くと、一面にさようならの文字、別れの文章、そして彼の本名と住所、なんかが書かれていた。
こんな書面があったこと自体すっかり忘れていたので、懐かしさよりもびっくりした、という感覚の方が強かった。
何度も引っ越しをしたので、そういう別れに対して自分自身が鈍感になっていたのだろう。
その本人は、裏のあだ名のところを見て一発で思い出せたのだが、どうもわたしの記憶では、仲が良かったというより、よくいじめられた、という記憶の方が強かった。
いじめといっても昨今の、へたすると命にかかわるような凄惨なものではなく、いつもからかわれていた、くらいのものだったのだろうけど、当時の小学生感覚だと体力で劣っていたこともあって、やりこめられていたことの方が強く心に残っている。
しかしその文面を見て、少なくとも小学生時代の彼は私のことを「友だち」と認識してくれていたようで、違う想いを自分が抱いていたことに少し心が痛む。
はるか40年以上昔の、平和だった頃の小学生同士のおつきあい。
彼はまだ元気にしているのだろうか・・・。