火星の月の下で

日記がわり。

◇国立大学の学歴詐称は可能なのだろうか

都民ではないとは言え、微妙な時期なので個人の固有名詞は極力避けるが、都知事選の某候補の学歴に疑いが入っているらしい。
ネットの噂なので恣意的なものがあるかも知れず、具体的なスクープとして上がってきたわけではないので、これの真偽は今は考えない。
気になったのが、国立大学の、それも旧帝国大学だった京都大学のようなところの学歴詐称が可能なのだろうか、ということ。
今回の都知事選には、京都大出身者が二人出ていて、片方のマック某氏は比較的はっきりと嘘偽りのないOBかと思われるのだが、もう一人が「京大文学部心理学科」に入学した、とか言ってるのである。経歴とかにそう書いてあるのだ。
知ってのとおり、京都大学文学部に心理学科なんて存在しない。
比較的近いのが行動・環境文化学系なのだが、これができたのはかなり後で、少なくとも昭和15年に生まれた人が入学したであろう頃にはまだできていない。
おそらくは、文学科か哲学科の中の心理学専攻を言い間違えたのだろう、というのが常識的な判断だし、その後転科して史学科を卒業したことになっているらしいので、記憶違いの可能性はかなりあるし、それをもって鬼の首でも取ったみたいに「学歴詐称だ」と言うのは 少し気の毒な気もする。ま、この人物には嫌悪感しか抱かないのだが、それとこれとは別問題。
さて、ここで本題に立ち返って、はたして国立大学の学歴詐称など可能なのだろうか。
私立大学なら、特に都市部のマンモス大ならうまくやればひょっとしたら、という気がしないでもないのだが、それでもたぶん、大学関係者が当該年度の卒業生名簿なり入学者名簿なりをチェックすれば、あるいは在学中の成績データとかも照合すれば一発でわかるだろうから、問題はそういう気を起こさせないような状況で詐称していくことになるのだろう。
だが国立大学の場合はことがそんなに簡単ではないはずだ。
なにせ地域への密着度やOBの結束も強いだろうし、加えて推薦経由で学力試験を受けていない、というのがまだそれほどの数を出していないと思われるので、当該年度と本名がしっかりわかれば、こんな政治の場でなくても露見のしやすさは私大の比ではないと思う。
唯一「比較的」検証を困難にさせられそうなのが、戦争前後の頃の在学資料に混乱があった時代くらいだけど・・・。
ワタクシの見解としては、この候補者T氏には認知症の疑いもあるらしいので、言い間違えが起こってしまっただけで、さすがに学歴詐称はしていない、と考えている。
もちろん新たなデータが出てくれば話は別だけど。
ただ、可能かどうか、という点については少し興味があるので、もう少し騒ぎが大きくなって、誰かが当該年度の卒業生名簿のコピーとか出してくれないかな、とひそかに思っていたりするのだ。