火星の月の下で

日記がわり。

餌昆虫

トピックということもないので、簡単に覚書程度に。
爬虫類を飼っているのだが、まぁ、知ってる人は知ってますね。(^_^;
検索にかかるといやなので、種類までは書かないけど、主に無毒の蛇と熱帯の蜥蜴。(違法、密輸もの、法規制されてるものはいないので、念のため)
それでこいつらの餌なんだが、たいてい蛇がマウス、餌金、ヤモリ等。そして蜥蜴さまがだいたい昆虫、まれにマウス仔。
マウス、ヤモリ、ミミズ等は家で繁殖させてたけど、昆虫、これは熱帯魚用のコオロギとかを転用しているのだが、このコオロギとか餌金とかは安価な業者が全国にいるので、たいてい購入でまかなわせていたわけだ。
この中では餌ヤモリの繁殖とかがタイヘンなのだが、それはひとまず置いておいて、今回はこの餌用昆虫について。
上記したように、餌用昆虫というのは、熱帯魚用のコオロギ(2種ある)を転用するのが主流で、前世紀末くらいから爬虫類専用で商売する店なんかも増えてきた。ネットショップのおかげである。
たいていはこれにサプリをつけたりしてれば繁殖まで含めてたいてい間にあうんだけど、最近は餌昆虫の種類も増えてきて、これまた前世紀末くらいから、ゴキブリが登場してきた。
ゴキブリといっても家庭内害虫のあのクロゴキとかチャバネとかとは違って、主に南米やアフリカにいるものが使われる。そもそも家庭内害虫のクロゴキなんかは殺虫剤がかかってたりするので、ちょっと恐くて使えまへん。
最初目にしたのはマダガスカルゴキブリというヤツで、当初これは餌用というより、奇虫マニアの連中がペットとして持ち込んだものだった。
ところがこの通称マダゴキ、トカゲに食わせてみると、すこぶる餌つきがいい。調べていくと、栄養問題も、コオロギなんかのサプリを添加している分には問題なく、欧州、特にドイツでは既に、コオロギと並んで餌昆虫の主流(正確にはこのマダゴキではなく、後述のデュビア)だったりしていた。
このマダゴキ、見た目はクロゴキよりサツマゴキブリに似ていて、グロテスクさ、生理的嫌悪感はクロゴキ以上だが、そういったあたりが、グロ好きな奇虫マニアの心をとらえたんだろう。ともかくこいつら、クロゴキとは違って、森林棲で飛ぶ能力がほとんどない。
従ってクロゴキを飼うよりはかなり楽チンなのだが、登はん能力はそこそこあるので、容器のフタはしっかりとしたものでなくてはならなかった。
加えてゴキブリというヤツは体が薄いので、隙間からの脱出能力はけっこう高い。まぁ、このマダゴキはそれでもクロゴキなんかと比べるとかなり能力は低い方だが。
そこへ登場したのが、アルゼンチンフォレストコックローチ、通称デュビアだったのだ。(デュビアという通称は学名から来ている)
このデュビアも森林棲なので、夜行性、基本的にもぐる性質なんで、上ではなく下に逃げる昆虫である。つまり、登はん能力は極めて低く、床材さえちゃんと敷いておけば、脱出の危険性はマダゴキよりかなり下がる。もちろん飛ぶ能力もほとんどない。(オスには羽自体はあるようだが、飛べない)
こっちはマダゴキと違って、オスはかなり日本のクロゴキに似ているので、マダゴキのグロさはうすい分、生理的な嫌悪感はけっこう強い。
成虫になると雌雄で形態が違うので、メスはマダゴキほどではないけど、森林棲ゴキブリのグロさがある。
つうわけで、とても一般の人には飼ってます、なんていえたシロモノではないのだが、その嫌悪感を補ってあまりあるメリットがあるのだ。
まず、上記した飛ばない、脱出しにくい、という点。
むろん容器のフタはしておくのだが、それが不要なんじゃないかと思えるくらいもぐってばかり。管理はすごくしやすいと思う。
餌動物に必須の条件、繁殖能力、及び非季節性。
非季節性というのは繁殖が季節に左右されない、1年中増えつづけるということだが、温帯性のくせに季節性はほとんどない。まぁ、温室で飼ってる、ってこともあるけど。*1
繁殖能力は、マウスやコオロギと比べるとかなり下がるが、それでも餌用にまわしていく分にはなんとかなりそうな程度には増えてくれる。
卵生らしいのだが、一度生んだ卵を取り込んで孵化させるまで持ち歩くので(コモリガエルみたいな感じではないが)見た目、卵胎生のようである。つまりその分、効率よく増えてはくれるようだ。不完全変態
餌は雑食、ということなんでたいていのものは食べる、ということらしい。だいたい野菜クズなんかでいけている。
水分補給もこの野菜くずでまかなえるので、特に給水させたり水をまいたりということは必要ない、どころかしてはいけない。
うちではだいたい白菜の芯をうすく切って与えたり、農協でほとんどただ同然でもらってくる、形の悪い、市場に出せないニンジンなんかも使っている。近くにそういう農場があるので、その点では楽。もちろん無農薬モノ。
床材としてウッドチップをまいておけば、ほとんど交換は不要で、ずっともぐっている。
ほったらかしにしてれば、いつのまにか増えてる、というくらい管理は楽なんだけど、導入直後は全然増えなくて、ちょっと困った。今思えば、世話を焼きすぎていたんだと思う。
あとは、もぐる傾向があるので、殖える数はわりとこの床面積に比例しているようなところがある、ということ、つまり多く殖やそうと思うなら、そこそこ底面の広いものを使う必要がある、もしくはプラケースの数を増やしていく必要がある、ということくらいか。
もぐるため、給餌のときも注意が必要で、トカゲケージの床材の底に潜ってしまうと、ふだんコオロギなんか食ってる連中はなかなか見つけられない。へたすりゃそのうち脱走されかねないので、ちゃんと食べるのを確認して給餌してやる必要がある。
まぁ、こんな感じ。登らないといっても、さすがにフラットケースでは不安なので、ノーマルの30cmケースを使ってはいるが・・・フラットでも大丈夫な気はしている。恐いからやらないけど。(^_^;

*1:季節性のある連中、たとえば国産のニホンヤモリとかだと温室に入れていても、なかなか1年中増え続けてはくれない。正確にはニホンヤモリも、ニホンとはついてはいるがルーツは亜熱帯地方なんで、うまくやれば(つまり日照時間の調節とかいろいろ)季節性は克服できそうな気がしなくもないが、まだそこまでは至っていない。