火星の月の下で

日記がわり。

餌動物チップス 〜その4 ヨトウムシとヨトウガ

この田舎に引っ越してきてからは、普通に採集できるのであんまり真剣に飼養してないけど、東京、大阪のマンション時代はけっこう真剣に飼養してたので、それのことなど。
ただし、ヨトウムシはとんでもない農業害虫なので、あんまり大っぴらに書かない方がいいかなぁ、と思ってる。
文中、たぶんいささか歯切れの悪い書き方になるかもしれないので、それは大目に見てちょ。
それと、近くに田畑がある人はやらない方がいい。よしんば絶対に逃がさない自信があったとしても。
ヨトウムシ、特にその若齢幼虫は、小型のヤモリ、樹上性アガマなんかにかなり有効で、孵化後しばらくはシロアリしか食べない、なんていうけっこう気難しい熱帯の連中なんかでも喜んで食べてたので、かなり良い餌虫なんじゃないかな、と思ってる。
成長して毒々しい色になってからも、小型〜中型の樹上性連中はかなり喜んで食べてた。 あの動きが食欲をそそるんだと思う。
そういう意味では、シャクトリムシなんかに近いのかもしれない。
農業害虫になるくらいなので、ほとんど野菜だったら何でも食べる。ここらへんが、シャクトリムシ、シャクトリガよりもありがたい点で、うちでは主にキャベツ、白菜、人参、ホウレンソウ、といったあたりを使ってたが、農薬さえかかってなければ、たいていのものは使えると思う。
夜盗虫と言うだけあって、夜間に活動し、日中は土の中で寝ている。
光を嫌うので、ケージ飼養の際は、土を最低でも10cm以上盛って、ケージの土の部分を外側から遮光、その土に葉ものなんかを植えてキープする方法が一般的だと思う。
ただし、餌に使うくらいの数を扱うには相当広いケージが必要で、水槽クラスは必須かな。
もちろん、密閉できる花壇なんかでも良い。
わしは煉瓦プロックをベランダに組んで、土を入れて葉ものを植えて、温室ビニール状にして逃げられないようにしていた。
幼虫は、だいたい食草の下の土に眠るので、まず脱走の心配はないが、ヨトウガになったときの対策である。
水は不要、というか、葉ものの育成に撒く程度で十分。
餌はその植えた葉ものを食うわけだが、食べる量が半端じゃないので、最初の食草では最後まで使えない。交互に変えていく必要がある。
食草飼養していると、市販のキャベツなんか置いといてもそっちは食べてくれないので、餌にする予定のものを土入りケージに取り出して、そこに(食草を入れずに)市販野菜を刺してキープする、という方法もとれる。ただしそんなに長期間はもたない。
定期的にまわすには、ちょっと勘みたいなものがいるので、最初からこれ1本でやるのは危険。コオロギと併用した方がいいと思う。
成虫の蛾になったものがまわせるようになると、産み付ける卵の量が半端じゃないので、これ1本でもまわせるような気がしなくもないけど・・・、まぁ、ヴァリエーションのひとつと考えるべきでしょうな。
蛾も、特にヤモリ連中は喜んで食べる。
したがって、かなり使い勝手があるのだが、最大のネックはかなり強力な農業害虫だ、ということ。
詳しくは知らないけど、もし自治体なんかで飼養が禁止されてたらあきらめること。
ネットとかでいろいろと見てみたら、周期性がある、みたいなことが書いてあるところもあるようだけど、温室を使えば通年でまわせてた。このあたり、地域差があるのかも知れないが・・・。