火星の月の下で

日記がわり。

▽非常階段の思い出

痛いニュースさん経由なんだが、吉本に東大卒のお笑い芸人が登場の記事。
全然知らないので、この文面からだけの感想なんだが、相当痛いね。
この選択が失敗だったのかどうか、あるいは吉本側がこのセールスポイントをどの程度利用しようとしているのか、そもそもネタは面白いのかどうか、いろいろ気になる点はあるものの、この記事を読むかぎり、相当痛いものがある。
まぁ、「痛いニュース」さんの下の方のコメントでも多数出てきているが、お笑いファンなら、面白いかどうかであって、学歴などはどうでもいいだのだろう、ワタクシは現在ではもうお笑・芸能ファンとはいえなくなってしまっているけど。
気になったのは、しょっぱなから学歴ネタが全開みたいなことである。
これって、スタートはそこそこ注目されるけど、持ちネタの生産効率が低くて、短い時間で忘れられてしまうタイプかなぁ、という気がすごくするのだ。
高学歴漫才師として思い出すのが、非常階段である。
大阪外大卒のシルク、ミヤコ、という女性2人による漫才で、デヴュー当初は当時の新人賞を総なめとまではいかないものの、かなりとって、ダウンタウン、トミーズ、ハイヒール、に続く新世代の漫才タイプとして期待されていた。
だが、持ちネタの劣化がかなり早く、しかも、東京進出前のダウンタウンのようなギラギラした未来的な笑いがあったわけでもなければ、ハイヒールのような持ちネタの生産効率も高くなく、トミーズのようなキャラの面白さという点でも図抜けたところまではいってなかった。
まぁ、東大に比べると大阪外大くらいで高学歴と言っていいかどうかというのもあるけど、当時は関西芸能に大学卒自体が少なかったこともあって、一応国立大学だったことで注目を浴びていた。
そういえば、ハイヒールのリンゴも京産大卒で、最初の頃は元ヤンキー(モモコ)と元女子大生(リンゴ)というのがキャッチフレーズになってた時期もあった。
非常階段の場合、学歴のプライドが邪魔をした、とは思わなかったけど、幼年期よりお笑い一筋にやってきました的な笑いのセンス・・・というのは欠落していたと思う。
おそらく今回のこの東大・立命のコンビも、幼年期にどれだけの笑いのセンスを内に育てているか、というのが、お笑いとして成功するポイントかなぁ、という気がする。
東大っていうのは、注目度も高いから、お笑いでは失敗しても、なんらかの成功にはつながりそうな気がしなくもないけどね。
なお、非常階段のミヤコは96年に37歳の若さで、癌で亡くなっている。
86年にABC漫才落語新人コンクールで新人賞を受賞して、わずか10年後の悲劇だった。