火星の月の下で

日記がわり。

電撃文庫総合目録2008


近くの・・・と言っても田舎なので、徒歩だと1時間はかかるところだが、書店に電撃文庫総合目録2008がおいてあったので、無料配布ということもあって、もらってくる。
で、パラパラと見てたんだけど、今、何を売りたいか、というのが透けて見えるところが面白いですな。
それと、月並みだけど、メディアミックス。
やっぱりアニメ化すると売れるんだろうねぇ、私もアニメ化を契機に買っちゃった、ていうのはあるし。
まず、表紙が『とらドラ!』で、これは秋からの話題のアニメ。
ヒロイン大河に釘宮起用、ということで非常な期待を抱かせてくれるわけなんだが・・・公式サイトの、あまりにダメダメなキャラデで、なえた人も相当いるのではないだろうか。
しかしこれはある意味、試金石かも知れない。
つまり、ヲタ人気としては、現在1、2を争うCVを起用、原作はかけ値なく面白い、出版社もかなり力を入れて押している、でも(たぶん)肝心のアニメパートはグダグダ・・・、はたしてこれで売れるのかどうか。
デザインだけの判断なんで、アニメパートがダメ、と決め付けるのは早計なんだけど・・・あのデザインを見たらたいていの人がヤシガニ化かキャベツ化に想いがいたるんじゃないかなぁ・・・。(笑)
裏表紙が『狼と香辛料』、それに『キノの旅』。
狼と香辛料』は間違いなく名作、と言い切っていいと思うし、アニメもすこぶる良かった。
ホロのキャラクターはかなりヲタの心をつかんだと見えて、あの独特のしゃべりは、一つのシグナルとして成立しているようにさえ思う。アニメでは原作2巻までしかやっていないので、同じスタッフ、デザインで第2期とか続編を作ってほしい、と真剣に思う内容だった。
キノの旅』はアニメ化が終ってから相当時間が経つが、未だに売れ続けていると聞くし、『学園キノ』と言うサイドストーリィみたいなのが始まってて、これがまたすこぶる面白い。
そもそもあのアニメ作品の方は、原作ファンにはすこぶる評判が悪くて、かなりイメージを壊された、という意見はいろいろと聞いた。
私は初見時には原作を読んでなかったので、単体、つまり原作を知らないで見れば、そんなに悪い作品とも思えなかったが、その後原作を読んで、ああ、そういう気持ちはわかるなぁ、と思ってしまった。
しかし、あの程度ならけっこうがんばってくれた方じゃないだろうか。
ラノベ原作アニメとしては、たぶん歴史的な駄作と言っていい『ロスト・ユニバース*1銀盤カレイドスコープ』『スターシップ・オペレイターズ』というのを体験しているので、あの程度なら許してやってもいいんじゃないかなぁ、と思ってしまう次第。誤解のないように書いとくけど、上の3作、原作は面白いです。特に『銀盤』。あくまでアニメとのギャップ、という意味でね。
目録の中を見てみると、文庫の羅列の前に、見開きでプッシュしている作品が載ってて、このあたりを見ると、かなり傾向みたいなのが読み取れる。
まだ読んでいない、もしくは途中までしか読んでいないのもあるけど、掲載順に(たぶんプッシュ順)見ていくと・・・。
・『キノの旅』『学園キノ
ここでも冒頭。電撃はキノを相当押してる、ってことかな。
学園キノ』の方が、実は格段に好きですね、すみません。(^_^;
>女子高生の木乃は言葉を話すバイク型ストラップ・エルメスと一緒にごく普通の学園生活を送っている。しかしそれは仮の姿。いったん魔物を見つけると、正義の味方「謎の美少女ガンファイター・キノ」に変身し、魔物と戦って彼らを元の姿に戻すのだ!
というハチャメチャぶりで、こっちの方がイマ風なんで好き。(^_^)
・『アリソン』『リリアとトレイズ』『メグとセロン
同じ作者による、3シリーズ。このうち、最初の2つは現在BS2で放映中、もうすぐ終了だけど。
しかし先週リリアの友達として、メグがチラッと出てきたし、やろうと思えば続けられるかな。
ただ、デザインとしては、かなりダメな部類で、駄作とまでは行かないけど、原作の魅力をかなり損ねているところはある、と思う。筋もかなりはしょってるし。
・『灼眼のシャナ
実はこの目録開くまで、イチオシはこれだと思ってた。(^_^;
これは原作もラノベの枠を超えたいろんなしかけがあって読み応えがあるし、アニメも素晴らしかったのでアニメは各2クール2期やってくれたけど、第3期もやってほしい、と切に思っているところ。
もっとも、原作はかなり長大な部類なので(現在16巻まで)まだ13巻までしか読んでないです。すみません。
キャラに注目した解説が入ってるんだけど・・・もちろんキャラ描写も素晴らしいんだけど、その世界観とか仕掛けとかもすこぶる面白い。
21世紀の傑作のひとつ、と言っていいと思う。
・『狼と香辛料
まさかアニメになるとは思わなかった作品で、初読時は「隠れた名作だなぁ」という認識だった。つうか、バトルもないし、これを視覚的に動かすのはたいへんだろう、と思ってたら、素晴らしい黒田デザインが、実に魅力的に動きまわってて、良い意味で予想が裏切られた。
目録本文の方を見てたら、8巻が既に出ていたようだ、いかん、早く買わねば。(^_^;
田舎なので、書店チェックしてても漏れることが多いんだよなぁ。
アニメ化されたのは第2巻まで、なので、第2期を希望したいところだ。もちろん同じスタッフでね。
・『とらドラ!
アニメ化が非常に心配な『とらドラ!
まぁ、かつてデザイン段階ですげー心配だったけど、始まってみたらそこそこ良かった『吉永さん家のガーゴイル』とかっていう例もあったので、見てみないとわからないけど、デザインを見ている限り、とてつもなく不安。(^_^;
これもまだ途中までしか読んでないけど、感想としては『シャナ』や『銀盤』みたいな名作というより、読んでいる時間が至福のとき、みたいな作品である。それだけに、絵の占める割合、というのは相当大きいと思うのでアニメが心配なわけなのよ。
・『とある魔術の禁書目録
ことアニメ化に関しては『とらドラ!』よりもよほど期待がもてそうなのが、この『インデックス』。こっちのデザインはなかなか良いです。
ただ、原作はついこの間1巻を読んだだけなので、内容については、まだコメントできません。
・『乃木坂春香の秘密
昨年、入院してたときに、dumちゃんに見舞いとしてもってきてもらって、そのときに一気に6巻まで読む。dumちゃん、あのときはありがとう。(^_^)
これも現在アニメ展開中なんだが・・・シナリオの人が『いぬかみっ』をぐちゃぐちゃにしてしまった人なので、センスの悪さがところどころ散見してて、ちょっとイマイチだったりする。
まぁ、作画パートが優秀なので、良作の部類に入ると思うし、かなり見れる部類ではあるんだけど。
ただ原作にあった、信長、葉月、春香、春香両親といったばけものじみた巨大さが、全然出てないのがちょっとなぁ、という気はしている。
・『バッカーノ!』『デュラララ!』
『バッカーノ』の方はアニメは見たけど、原作はどっちも未読。
イラストがかなり苦手なタイプなのと、設定見る限り、あんまりひかれなかったんだよなぁ。
ただアニメは面白かった。とくにミリアのキャラが秀逸だったんで、多少興味はわいているところだけど・・・それでも私の守備範囲ではないような気がする。
・『図書館戦争
なんでこれが売れてるのか、わからん、というか、筋の進め方に穴がありまくり・・・とか思ってたら、アニメ化が決まりました、絵はとてもきれいです、CVさんもうまい人をかなりそろえてます、画面はきれいです、でもやっぱり設定というか、話はダメダメです、という感じだったなぁ・・・。
やっぱしねぇ、第3次、第4次の悪書追放運動を体験している世代としては、なんかおちょくられてるような不快感があるのですよ。
・・・さすがに書いててちょっと疲れた。後は後日。。。

*1:第4話「ヤシガニ屠る」のメタメタぶりがあまりに有名だけど、それ以外もすごかった。