火星の月の下で

日記がわり。

第70期はC級が楽しみ

まだ組み合わせも決まってないのに、こんなことを書くのもちょっとアレだけど、第69期の結果、そして奨励会からの昇級が決定して、次の第70期のメンツが決まり、例年になく楽しみな下位級になりつつある。
簡単におさらいしておくと、第70期、奨励会からの昇段者が、佐々木(勇)新四段、船江新四段、阿部(光)新四段、門倉新四段。(昇段順)
第69期での昇級者が、B1→Aが佐藤(康)九段、屋敷九段、B2→B1が橋本七段、阿久津七段、C1→B2が広瀬王位、田村六段、C2→C1が佐藤(天)五段、糸谷五段、稲葉新五段。
どの級を見ても、かなりワクワクさせられた結果だが、来期は下位級がもっと面白くなりそうな予感がする。
まずC級2組。
前期1期目ながら、いきなり昇級争いにからんできた2人、阿部(健)四段と菅井四段。ともに8勝2敗。
この2人は当然第70期の昇級候補と目されるだろう。
加えて他棋戦での勝ちっぷりもすさまじく、既に実力はB級1組クラス以上かと見まがうばかり。
この2人に加えて、2期目で好成績をおさめた澤田四段(8-2)、西川(和)四段(7-3)、安定して強い遠山四段や、1期めでいきなり7-3の牧野四段、といったあたりが楽しみだし、今期3-7で順位戦では不調だったとは言え他棋戦では勝っている、関西四天王最後の一人村田(顕)四段なんかも注目だろう。
順位戦下位級では対戦相手も重要なポイントになるので、村田(顕)四段のように、前期成績が良くなくても、逆に今期が大いに期待できそうな実力派もいる。
これに加えて、奨励会から大物が3人加わる。
佐々木(勇)四段と阿部(光)新四段はまだミドルティーンということもあって、相当期待されているし、稲葉、菅井の兄弟子にあたる船江四段も、まだ順位戦には参加していないが、この半年、他棋戦で勝ちまくっている。
この3人は第70期でも相当台風の目になるではなかろうか。対戦順の決定が待ち遠しいところだ。
特に、佐々木(勇)四段と菅井四段は、5年くらい前だったか、NHKのこども将棋名人戦で戦って、このときは佐々木の勝ち、そして一昨年度の奨励会では、終盤に激突し、今度は菅井が雪辱。
久保二世と目されるさばきの名手菅井四段と、正統派居飛車の佐々木(勇)四段と、戦法、スタイルも対照的なこの2人、所属も西と東で別れているため、第70期最大の注目株。
C級1組には、実力は既にA級と言われる広瀬王位が昇級してしまったけど、まだ豊島六段(8-2)、宮田六段(7-3)、高崎五段(7-3)というものすごい実力派が残っていて、ここに昇級してきた、佐藤(天)五段、糸谷五段、稲葉新五段が加わるのであるから、まったく目が離せない。
さらに、9-1だった村山五段、8-2だった小林(裕)六段といったところもいるし、対戦相手によっては、誰が昇級してもまったくおかしくない、相当な顔ぶれ。
もちろんB級以上にも楽しみはあるが、これだけ人材がそろったC級というのも、ちょっと久しぶりな気がする。
本文紙面に不愉快な思いを抱きつつ購読している毎日夕刊での、棋譜が楽しみであるな。
それともう一つ、若手強豪に振り飛車党が多いのも、最近の傾向で、彼らがどこまでいくのかも楽しみのひとつ。
個人的には菅井四段の振り飛車を、もっと上位のクラスで見たいので、今期は菅井四段の応援かな。