うれしいひなまつり
スーパーでは2月のイベント、バレンタインデーが終わってから、ひなまつりの歌が流れ始めている。
曲名は正確には「うれしいひなまつり」で、サトウハチロー作詞によるもの。
この中の歌詞にはいろいろと誤りがあって、後年それに気づいたサトウハチローがなんとか修正したいと思いつつままならなかったため、ハチローはこの曲をかなり嫌っていた、というエピソードもあるらしい。
だが同時にこの短調のもの悲しい曲想は、めでたいことを祝いつつも、どこか刹那的な寂しさを背景にしていて、心にしみいる名曲ですな。
私が好きなのは二番「お嫁にいらした姉さまに よく似た官女の白い顔」の下り。
スーパーでこの曲がインストだけで流れてきても、なぜか個々の部分を口にしてしまうことが多い。
お嫁にいらした女性が、兄の嫁なのか、それとも大家族の中の親族の嫁なのか、そのあたりはわからないけれど、歌の主人公たる「晴れ姿」の少女が、遅くても十代前半だろうから、その兄の嫁ということであれば、やはり十代後半くらいを想定してしまう。
一説には、輿入れ直前に亡くなってしまったサトウハチローの姉(享年18)という説があるらしいことがWikiに書かれていたので、たぶん年齢としてはその前後くらいなのだろう。
嫁ぐ年齢のこととかを思うと、三木露風の有名な「赤とんぼ」なども連想するところで、あれも2番の歌詞に「ねえやは15で嫁にいき」というのがある。
この15で嫁に行き、という箇所は発表当時にも問題視する筋が少しあり、同時にその問題視する人達に対して「性的なことを連想してしいるのだろう」とする逆批判もあったりもする。
いずれにせよ、百年前までは十代で嫁ぐことは普通だったのだろう、などと、歌と関係のない方に思索がいってしまった。
まぁ、日記なので、その辺は適当でいいだろう。