火星の月の下で

日記がわり。

○ヨハネ黙示録を読みながら

去年、古書点で新約のポケット版を買ってから、通読するでもなく適当に拾い読みをしているのだけど、今は黙示録を拾い読み。
4つの福音書使徒行伝、幾多の書簡を経て末尾の黙示録。
子供の頃から何度か読んではいるが、初老の域になって開いてみると、あらためてその不思議さに驚かされる。
そして同時に執拗に出てくる「数」・・・特に「七」を中心にして、七つの教会、七つの封印、七人の天使と七つの鉢、等々。
これだけ数の魔術が語られていれば、そりゃあグノーシス主義との関連を言われてしまうよな、と思ってしまったり。
後世の宗教会議、とりわけ西帝国崩壊後の東方のありようを見ていると、よく言われる「不合理な神秘的解釈」の方が「合理的な科学的解釈」に優先した、というのも、なんとなくわかってくる。
特に何か解明とかあるわけでもないけど、幻想文学の愛好家にとっては、思考法の素材の一つ、源泉の一つとして有用であるな、とあらためて感じながら読んでいたりするところ。
あと全然関係ないけど「フィラデルフィア」って都市名はここに出てくるんだね。七つの教会の一つとして。
まさか後世、新大陸の都市名の方が有名になってしまうとは思わなかっただろう。