火星の月の下で

日記がわり。

『オレ通AtoZ』の頃

楽韓さんの記事(p://blog.livedoor.jp/rakukan/archives/5343927.html)を読んでたら「こいおみなとが漫画家をやめてしまっていた」と知り、少し驚いた。
軽く調べてみると(ほんとに軽く、だけど)もう10年前に廃業されていたんですね。
楽韓さんは『イオ』を取り上げているけど、「恋緒みなと」と言えばなんつっても『オレ通AtoZ』、そしてその継承作品と言ってもいい『RiNGO』でしょ。
『イオ』の方が10巻にも及んでいるので代表作扱いならこっちになるのは仕方ないのだけど。
インターネットがもう普通の状況になっている現在、その前史のような役割を担ったパソコン通信、それをいち早く題材に取り込んだ作品として、当時の時代相がまざまざと甦ってくる印象深い作品だった。
主人公が98でもX68でもTownsでもなくMacユーザーだったこと、半角カナを使ったら物理的に殴られてしまったこと等、「あれ?」というところもあったけど、インターネット時代になって読み返してみると懐かしさでいっぱいになる作品でもある。
パソ通を取り扱った漫画は他にもあったけど、技術解説に終始していたりSFになってしまってたりするものが多かった中で、本作は「生活の中にパソ通が入ってきた」状況を描いていたのが心に残ったのだ。個人的な感想だけど。
Win95が登場してパソ通ユーザー(こう書くのもちょっと変だけど)が一斉にそちらに移ってしまったためピークだった時代はすこぶる短かったけど、インターネット初期における一緒独特の濃さのようなものの源流になっていた。
パソ通というと、Niftyのアレしか懐古されないような現在であるが、あまたあった草の根BBSの息吹こそがワタクシにとってのパソ通だった。
ということで、懐旧の情にひたりながら、少し書いてみた。