火星の月の下で

日記がわり。

科学とモラル

「世界で初めてヒト胚に遺伝子編集を行った中国の科学者が行方不明に、赤ちゃんの所在も不明」
(ps://gigazine.net/news/20191127-china-scientist-missing/)
既にこの成果により赤子が誕生しているとのこと、ただしその消息は現時点で不明。
なんちゅーか、宗教のない国らしいニュウスですなぁ。
似たようなことをロシアもしてるらしいし。

たまに日本が「無宗教の国」であるかのように語られることがあるけど、実は先進国としては迷信深い国で、無宗教からはかなり遠い。
一神教の民から見ると、多神教後進国ならアニミズム、先進国なら無宗教に見えてるようだが、実際は大同小異。
最近はネットでの共有知が進んできたのでそういうことを言う人も減ってきたけど。

で、中国なんかは真正の無宗教国家。
民衆レベルまで下りてくるとアニミズムみたいなものが蔓延してくるけど、上澄みへ行けば行くほど無宗教
今回の、こういうモラルの欠けた研究発表なんかもその延長上にあるように見えて仕方ない。
現代文明における宗教の功罪はいろいろあろうけど、科学の中にあるモラルなんかは「功」の方。
科学万能でやりたいことはなんでもやってみる・・・これが偉人になるか高学歴の狂人になるかは、モラルの有無なんじゃないかなぁ。
もちろんモラルも旧弊と結びつくことも多いので、科学以上に優先するべきだ、なんてイカレた普遍化はやらないけどさ。

それにしても、モラルにはずれたことをしたから自浄作用でこうなったというのではなく、批判が殺到したから、というのもなさけない話であるな。

マウスフード到着

ようやくマウスフードが届いた。
消費税増税の影響でとんでもない値上がりになってんのか、とビクビクしていたんだけど、少なくとも今の段階ではそういうこともなく。
ただあくまで今日の段階ということなので、近いうちの値上げはあるのかもしれないなぁ、という気持ちは相当ある。
昔使ってた海外便が、もろもろの事情でそんなにお得ではなくなっている、というのも微妙に痛い。

教皇はどこにいる

とある記事で(教皇とは全然関係ないのでリンクしないけど)
教皇ギリシアにはいない」・・・と言うのがあって、こいつは何を言ってるんだ、と思ってたら、この教皇って『聖闘士星矢』に出てきた黄金聖闘士十二宮に出てくる「教皇」のことだったみたいで、たしかにローマ教皇ギリシアには住んでないわな。
アニメ見てたときは(原作はアニメの後に読んだ)そんなこと全然考えずに「アホなサイキックバトルやってるなぁ」と楽しんでいたんだが。
しかし、さらにつっこんで考えてみると、ローマ教皇は住んでないかもしれんが、東方正教会教皇(皇帝と兼ねる場合が多かったようだが)っていうのもいたかなぁ、と思いめぐる。
ただまあ呼称問題とかいろいろ面倒なことがあったみたいなので、世間一般に言う教皇ギリシアではなくローマにいる、という言い方で大きな間違いはないだろう。

「核なき世界」の幻想

今、ローマ教皇が来日して被爆地である長崎、広島を訪問している。
そこで「核なき世界」と言う講演をしたそうで、この両都市の世界文化における価値をよく知っている、とあらためて感心させられた・・・こう書くと批判的になるかもしれないけど、もちろん評価してのことである。
ともすれば忘れがちな被爆地としての日本、広島、長崎、ということをおりにふれて思い出し、人類の課題として強く意識しなおすことは良いことだと考えている。

そしてそれとは別に「核なき世界」ということばに対する幻想もかなり独り歩きしているな、と思うことがときどきある。
理想としての「核なき世界」は大切なことだと思うけれど、現実面に置き換えてみると、「核なき世界」は平和な世界では、おそらくない。
それは核に変わるもっと恐ろしい大量破壊兵器が存在していることになる可能性が強いからだ。
核兵器が脅威をもって語られつつも、廃棄の方向へは決して向かわないのは、現状それが兵器としての最終形態になっているから。
先進国はもとより、北鮮のごとき最貧国が持ちたがったのも、その最終形態としての魔力にとらわれけてしまっていたからだろう。
しかし近い将来、核に変わる新たな超兵器が現実のものとなったとしたら?
想定されるものとして衛星兵器などがあろうけど、はたしてどういうモノになるかは、今の段階ではわからない。
しかし「核が不要になる」世界というのは、決して世界平和が実現した世界ではなく、核そのものが幼稚な兵器と感じられてしまうほどの新たな超兵器が生まれた世界になるのではなかろうか。

もちろん、次代の超兵器が生まれたからと言って、すぐに核兵器がなくなることはないだろう。
それは新兵器が登場しても、旧兵器にもそれなりの需要が残り、延命してくる例を我々はよく見ていたからだ。
しかし、決定要因としての核がなくなる可能性はある。
そのなくなった世界に、あまり希望がもてない、という予想も一緒についてまわるものではあるけれど。

アカデミズムがサブカルを題材にとると・・・

「日本中で愛を叫んだけもの - 動物園と動物アニメは、絶滅危惧種への関心を高め、寄付を促進する -」
(ps://www.a.u-tokyo.ac.jp/topics/topics_20191122-1.html)
東京大学農学部の大学院に掲載された、『けものフレンズ』(おそらく第一期のみ)の影響等についての論文。
適度に学術用語を使っているのでそれっぽくは見えるけど、内容としてはあんまり大したこと書いてなくて、
けもフレ効果で世間の関心が高まっているみたい」という程度のもの。
アカデミズムの側からこの場へ降りてきてやったんだぞ、みたいな空気も若干感じる。あくまで「若干」だけど。

社会学関連ではもう素材の一つとして定着しているサブカル関連だけど、アカデミズムの側から発信する人には、この「調べたらわかる」程度のことしか書けていない、発信できていないのはどうしたわけだろう。
もちろんその「調べてみたら」という部分もアカデミズム側の責務の一つとも言えなくもないけど、そこからあまり踏み込めないものがほとんど。
思うに、観察者としての立場を堅持しなくてはならない(と勝手に盲信している)ため、渦中に飛び込むことを極端に恐れているかのようだ。
題材を上から目線で眺めるのは好きだけど、自分が上から目線で見られるのはイヤなのだろう。

かつて、サブカルの世界では世間と学歴が逆、と言われたことがあった。
中卒が一番偉くて(中卒までにデヴューして、しかも確固たる地位に上り詰めてしまう)、院まで行くのはどうしても使えないクズ(かなり上の年齢になるまでデヴューできない無才能の努力バカ)。倉多江美さんだったかの短編漫画にもそういう素材のものがあったような記憶。
それでも平均的には大学まで行く連中が多いので、天才の類はいなくても秀才から凡才まで、大卒の中に混在するが、大学別にみると、東大や京大と言った偏差値の高い大学に行った連中は、そういうことにしか頭が使えないので、サブカルとしての「低学歴出身者」、一方大阪芸大とかムサ美日大芸術学部とかは、この道のエリート様である、といった考え方。
たぶんに皮肉も入ってるので、こういう明瞭な図式がいたるところに存在しているわけではないけど、そういう観点も時に必要になるのだな、と思わせてくれる場面は多々ある。

独り相撲ですっころんだ国

「GSOMIA「協定終了を停止」韓国政府が日本政府に伝える 」
(ps://www3.nhk.or.jp/news/html/20191122/k10012187301000.html)

23日午前0時に失効が迫る日韓の軍事情報包括保護協定=GSOMIAについて、韓国政府が、日本政府に協定を終了するとした通告を停止する方針を伝えてきたことがわかりました。
これにより、協定の効力は維持されることになります。

政治ネタやると変なのがわいてくるので(過去、右、左、どちらからもあった)あんまりやりたくないんだけど、今回のこれは政治というより、ヘタレの度合いがお笑い級だったので少しだけ取り上げておく。
もっとも何か裏取引が成立していたとするなら、必ずしも完全勝利ではないんだけど、現時点ではまだそんなニュウスは流れていない。
政治ごとにはそういった裏約束があることも多いので、この評価はもう少し時間が経ってからでないとできないけど、現時点ではエンタメとしてもけっこうおもしろい結末になってしまった。
さて、まだまだ変なことが起こりそうではあるので、久しぶりに政治状況を眺めてみるとしよう。
それにしても、ほんと、ペンタゴンの圧力がすごかったんだろうなぁ・・・。