火星の月の下で

日記がわり。

◎現行、およびここ数年のメカアニメ

VOLさんとチャットしてて、思わず「コードギアス、R2になってメカデザインがダサダサになった」と言ってしまった。
まぁ、私はメカよりもキャラクター(Personalityって意味ね)で見てることが多いので、そんな風に感じてしまうのだが、これに関して右のあんてなにも入れてる誤訳御免さんに面白い記事があがってた。
マクロス・コードギアス・ガンダム、外国人アニメファンが一番好きなのは?
元記事は、これもあんてなに入れてるダニー・チュー氏の記事から。
元記事自体は読んでたが、誤訳御免さんがまとめてくれたので、それについて感想とかいろいろを書いておく。
まず、ここに取り上げられた範囲だけではあるけど、なんとなく、ギアス>マクロスF>ダブルオー、という感じかな。
でも私だと順位はギアス>ダブルオー>マクロスF・・・かなぁ。もちろん好みであって、優劣じゃないけど。
まず、ダブルオー。
これだけ現行放映ではない作品なので、文中にもあるけど、比較はフェアじゃない気もするが、人物のデザイン造形ではこれが一番だと思う。
特に女性キャラの魅力、という点については、マクロスみたいなセンスの腐ってる作品と比べると、もうまるで別次元。ただし評価できるのがほとんどこの一点だけ、というのも事実。
デザイン・センスというのは好みもかなりあると思うので、一番主観に左右されやすいところではあるが、人物デザインの造形としてはこれが一番だったと思う。ただ、その中身については、それほど優秀でもなかったけどね。
筋、というか設定にかなり粗があって、世界情勢のリアリティを持ち込もうとしているわりには、政治学的常識とか基本情報とかがすっぽり抜け落ちてて、化石エネルギー一つとってみても、全然状況認識ができていないこととか、カルテルや産業メジャーの認識、というか知識がまったくないあたり、見ていて世間を知らない大学生が一生懸命妄想をふくらませました、みたいな点がやたら鼻につく。このあたりが、かなりの欠陥。
メカに関しては、良くも悪くも普通。
総括すると、お話はいっさい無視して、ひたすらキャラを見るキャラ・アニメ、という認識かな。
次いでコードギアスR2。
第1期のメカデザイン、というより、そのメカニックの見せ方が実にうまくて、画面的には一番有機的に動いていたように思う。
「ナリタ攻防戦」はそういう観点で名作だった。
ところが第2期になって現れたラウンズの乗ってるメカニックがどこかで見たようなデザインばっかりだったり、メイン・メカと、雑魚メカの垣根がなくなって、画面としてきわめて凡庸になり、みんな雑魚になってしまった、みたいな印象である。
だが人物造形は良い。
人物デザイン造形は、ダブルオーにやや劣るものの、人物造形(つまり中身ね)はなかなか味がある。なによりキ○ガイがどいつもこいつも真性っぽいところが良い。
ダブルオーにもキ○ガイ・キャラは何人かいるんだけど、なんか小物臭さ、凡人が無理して狂人を装っているようなところがあって、ギアスの真性患者っぷりに比べると、かなり幼稚な狂人なのだ。
ニーナ、新キャラのロロ、オレンジ君といった、あからさまに歪んでいる連中だけでなく、いかれたふりをしているロイドとか、本当にいかれてる星刻とかディートハルトとか、今後そのイカれっぷりが出てきそうなラクシャータとか、狂い度の深浅を描き分けている点でもすばらしく、これが私が本作を評価している点でもある。
そして、マクロスF
正直脳内評価はかなり低い。たぶん人物主体で見ているからだろうと思うが。
主役がまともなしゃべりのできない素人、という点が、とにかく視聴意欲を相当殺いでくれるわけだが、河森くんのコメントを読むと「一緒に成長していける人を選びたい」みたいな寝言を書いてるんだよなぁ。あんた今はもうプロでしょ?
提供されるものが、その時点で完成させられている商品である、という側面がまるでないというか・・・、もちろん、商品性を前面に押し出すデメリットもあるだろうけど、これは受け手をかなりバカにしている発言じゃないのかなぁ、ちょっとムッときたよ。
はっきり言って鑑賞の邪魔、と感じてしまうことが多い。歌にしてもそれほどうまいとは思えないし。
人物デザイン造形も、鼻腔の位置がかなり変で、みんな目鼻のつくりが馬面なのに、輪郭が童顔だったり面長だったりヒゲ面だったりしたてりして、相当奇異な絵になってる。
なにより、絶世の美女設定でないといけない歌姫シェリルが、マスクを見るとかなりブサイクな顔面になってる、というのが、これまた相当なマイナスである。
長所としては誰もがあげてる楽曲の優秀さ。
まぁ、音楽アニメみたいな要素もあるくらい、楽曲とのフュージョンを目指しているようなところもあるので、ここが弱いと話にならない。過去の名曲もいくつか引っ張ってきているし、この点については、ギアスやダブルオーにはない魅力かな。この点に関してはすばらしい、につきる。
カニックもきわめて優秀・・・なんだけど、どうもハートにこないんだよなぁ。これはわしがメカ信者じゃない、っていうのもあるかもしれんけど、技術水準はすごく高いのに、ただそれだけ、みたいな感が非常にあったりする。ここいらは完全に主観の領域ではあるが・・・。
ただ、初代マクロスで初めてヴァルキリーを見たときの衝撃は、今も頭の中にあるからか、どうもあれをヴァルキリーと言われてもなぁ。。。というのも少しあるわけだ。
ということで、ワタクシの脳内では、R2>ダブルオー>フロンティア・・・の順になる。
でまぁ、ここではこの3作が挙げられていたけど、それ以外に目を転じて、ここ2〜3年のメカアニメ、という風にとらえてみると、現行の『Blassreiter』はかなりすばらしいと思う。少なくとも、ダブルオーやマクロスFなんかよりは格段に上。
マクロスFがうまくやっている手描き部分とCGAとの融合、というのががあまりうまくいってないところもあるので、画面としては荒削りだけど、デザインの魅力は相当高い。宇宙空間を舞台とはしていないので、比較はややアンフェアかもしれんけど。
人物造形の魅力も高く、話そのものがかなりわかりやすい筋になっている分、逆に浅いように受け取られるかもしれないが、かなり咀嚼されたわかりやすさなので、これもいい。
デザインとしては、アマンダとメイフォンのおっぱいかなぁ、あれがよすぎ。(笑)
欠点としては、舞台がドイツなわりに、かなりはずしている点が散見されるところで、本格的に美術なんかで練りこんだ分、違いが浮き出てしまった、ってことかな。まぁ、それでも些細なことではあるが。
グレンラガン』についても少しあげておく。
筋としては、いかにもおっさんが昔を懐かしんでつくりました、という風情がプンプン漂っていた作品で、そこらへんが趣味をわけるだろう。
個人的には、徹頭徹尾キャラ萌へアニメで、そこをどう受けとるか、という作品だったと思う。
メカもほとんどギャグデザインだったので、ギアスやダブルオーと比べるのは不当、むしろSDガンダムとかムサシとかワタルとか、そういったあたりと比較すべきなんだろうと思う。
とはいえ、キャラの魅力としては、メカものとしては頭一つ抜けてるような感じで、非常に魅力的だった。
あと、ここであげるのには不適切なのを承知であえてあげておくと、『魔法少女リリカルなのはStrikersS』・・・あえてフルネームでタイトルを書いたのは、この第3期限定で、という意味でもある。
メカものと言ってしまうにはかなり無理があるけど、SFキャラものとして考えると、このなのは3期は、上にあげた5作に十分伍する魅力があって、キャラの共通はあるけど前2作とはほとんど別物として作られていた独立性の強い作品。
売り上げが半端じゃない、という点でも傑出していると思う。
ソレスタルビーイングゼントラーディが束になってかかってきても、100%魔砲撃「スターライトブレイカー」一撃の前には赤子の手をひねるようなもんだろう、と思わせてしまうすごさがある。
ほめすぎるのもなんなので、作画は「ベルカ式」のときにすさまじいことになるので、その一点だけでも上5作とは太刀打ちできない・・・というのはある、ぐらいは付記はしておこう。(笑)
まぁ、そんなあたりかな、重ねて書くけどあくまで主観に基づく感想であって、優劣を論じているわけではないので。