火星の月の下で

日記がわり。

支那の鰐を守れ

ワニ脱走騒動、地元政府が「見つけたら食べてよし」の通達―海南省(レコードチャイナ)
中国で大量のワニが大脱走、「見つけたら食べてよし」と政府から通達

2009年10月30日、同日付の海南網によると、中国南部の海南省ではこのところ、養殖場からワニが逃げ出す“事件”が相次ぎ、観光で有名な同省が繁殖した個体があふれる「ワニ天国」になってしまうのではないかと懸念する声も上がっている。

支那の鰐、ということで、まず第一に連想するのが、アジア温大陸産で唯一の鰐にして、CITES1記載種のヨウスコウアリゲーター揚子江鰐)。
日本にときどきペットルートで入ってくることがあるが、だいたい安徽省の保護飼育施設からのことが多かったので、海南島だとかなり南方だし、たぶん外国の鰐かなぁ、と思って写真見たら、揚子江鰐そっくりなんですが・・・。
アリゲーターの吻部はわりと共通性があるので、大きさを比較対照できるものが映ってないため、違う可能性もあるけど、普通に考えて絶滅危惧種にして希少種の揚子江鰐だよなぁ・・・。
それを食ってもいい、というのはかなりひどい発言で、貝類を主食として、魚、鳥、げっ歯類、なんかも食べるけど、それほど大型の温血動物は食べないので、よほどのことがない限り、人畜を襲ったり、ということはないはずである。体長も2m以下で、鰐としてはすこぶる小型の部類だしね。
ここらへん、保護はしてるけど、保護の精神、種の保存とかの概念が希薄なんだろうなぁ、という気がかなりしてくるところ。
揚子江鰐だ、という仮定で書いてるけど、なんとか無事におさまってほしい事件ではあるな。
揚子江鰐は、西遊記沙悟浄のモデルのひとつとも言われ、古代の支那の龍は、本種の肢体をデザインしたもの、という説もある。
揚子江の大型生物としては、ヨウスコウカワイルカが絶滅に追い込まれているし、なんとか暴悪な支那人の魔の手から逃れてほしいものであるな。