火星の月の下で

日記がわり。

◇フィンランド親日伝説

ウラル語関連の情報をぼんやり見てると、面白いページがあったので、メモ。
三大誤解スオミの森の陰からさんとこより)
「東郷ビール」という伝説フィンランドのいろいろさんとこより)
上で書かれている三大誤解というのは「東郷ビール伝説」「フィンランドモンゴロイド説」「サウナ全裸混浴説」のことらしい。
フィンランドモンゴロイドだ、という誤解は、我々語学マニアの間ではむしろ民族誤解として有名になってしまった感があるが、同じように日本人と近縁種だ、と勘違いされたことがあるハンガリーなんかと比較してみると、やや長く残っていたと思う。
サウナ全裸混浴説、なんていうのは、むしろ最近知ったくらいで、最初から誤解、間違いとして「こんなことを考えてるヤツがいる」みたいな感覚だったので、どの程度信じられていたのかはよくわからない。
しかし、東郷ビールに関しては、今でも信じている人がいるんじゃないだろうか。少なくとも私も「そんなバカなことはないだろう」と思いつつも、以前はなんとなく信じていた時期があった。
フィンランドは親日国かフィンランドのいろいろさん)の記事でも、そのあたりの誤解について書かれているようだけど、東郷ビールよりもむしろ、ロシア治世下でのフィンランドにおける統治状態、圧制だったのか否か、と、日露戦争ではフィンランド軍人も従軍していた、という記事の方が興味深い。
これも冷静な頭で考えれば、当時自治がかなり認められていたといってもロシアの一部だったわけで、当然といえば当然なんだが、たとえば第一次大戦における戦闘で、青島で日本軍と戦ったドイツ軍の中にオーストリア帝国軍も参加していた、というのは素直に理解できるのに、日露戦争フィンランド軍人が参加していた、というのは、ちょっとピンとこなかったりもする。そのスキをついた誤解でもあるのかも。
親日嫌日、という二極分類で考えてしまう人が多いようだが、世界の多くでは「無関心」というのもあるわけで、安易な親日認定、嫌日認定、というのは慎むべきだろうな。
こういった誤解が相手国に不快感を与えないためにも、少しずつでも正していくべきだろう。