火星の月の下で

日記がわり。

音素と世界祖語

世界のすべての言語、アフリカの「祖語」にさかのぼる=調査
スラドさんとこの記事(世界の言語の起源解明か)から。

音素にも創始者効果が認められれば、現代の言語コミュニケーションはアフリカ大陸で発生し、その後、ほかの大陸に広がったとの考え方が裏付けられる、とアトキンソン氏は考えた。
アトキンソン氏は世界の504の言語を調査し、最も音素が多い言語はアフリカ、最も少ない言語は南米と太平洋諸島で話されていることを突き止めた。

音素とその広がりについては、体系化できる部分とできない部分がかなりまだ不鮮明だった記憶があるんだが、その辺は大丈夫なのだろうか。
私が少しかじった頃には、喉頭、声帯を経由しない音素、なんて考え方もあったんだけど。*1
また、どこまでを言語と認めるか、というのは、現生人類の線引きがどこで区切れるか、ということとも関係してくるので、音素の広がりだけで見るのはかなり危険な気もするのだが。
一応のたたき台、としてなら有効なのかもしれないけど。
古代語族の拡散経路なんかを見ていると、一地域に祖語を求める、というのはちょっと感覚的になじまないんだけどなぁ・・・。

*1:今では主流ではないかも知れないが、たとえば舌打ちの音とか、舌で歯茎を叩く音とかを音素の一部として扱っている語族もある、という研究もあったようなので。