火星の月の下で

日記がわり。

『ゲゲゲの家計簿』を読む

ビッグコミックなんて、久しぶりに買った。まだゴルゴ13やってるのね、とか、まぁそのあたりはともかく。
巻中カラーで6ページ、水木しげる『ゲゲゲの家計簿』が購入目的。
「89歳の新連載」ということで、一部で評判になっていたが、それももちろんあるけど、水木御大がペンネームの由来のもととなった、水木荘でのエピソードからスタートしていたる、と聞いては、やはり一刻も早く読みたい、ということで買ってきたわけだ。
そもそもコミックスで発売されるかどうか不明だし、されたとしてもカラーかどうか怪しいし、資料的な意味でも必携だろう。
さて、第1話の舞台となった、神戸市兵庫区水木通り。
195X年、ワタクシはその地で生まれ、本籍も未だそこ。
ただ、生後半年くらいで引っ越しているので、水木通り時代の記憶がまったくないのがすこぶる残念ではある。水木荘の地番がわからないけど、たぶん近くにあったんだろうなぁ。
引っ越したと言っても隣町だし、その後の転居も、小学校卒業までは、兵庫区と長田区をグルグルしてたので、あの界隈の雰囲気、当時の事情なんかは、わりと直感的にはわかる。
冒頭、下町の小汚い「水木荘」の様子から始まり、途中、上水道を直す下り、くみ取り屋がやってくる1コマ、なんかもう懐かしくて涙がチョチョ切れる・・・とまではいかないけど、ああ、あの時代に同じ空気を吸ってたんだなぁ、という感慨が伝わってくる。
たぶん、ロケなんかしてなくて、ご本人の記憶によって描かれて居ると思われるので、それだけに一層心象風景としての懐かしさが漂ってくる。
ちなみに、今の水木通りはもう少しこぎれいです。(^_^;
一番面白かったのは、やはり表題になっている家計簿のところで、
・電気代5月分3500円
・電気代罰金2000円
・・・とあって、欄外に、「ちなみに、何をやってこんなに罰金をとられたのか、鋭意思い出し中」とあったこと。
何となく想像はつくんだけど、1951年当時の2000円、というのは、たしかにとんでもない罰金なんで、御大の記憶が戻っていただけることを楽しみにしておこう。(笑)
神戸時代をいつまで書いていただけるのかはわからないが、しばらくは購入して続きを読みたいと思った。