火星の月の下で

日記がわり。

○「若者がテレビを見ない」論への違和感

若者がテレビを見ないのはコミュニケーションの問題?
Yahooニュースのコラムなんでしばらくすると消えてしまうかも知れないが、要するに今のテレビはコミュニケーションツールとしては時代遅れ、というようなことを、72年生まれの女性コメンテーターが語っていて、ところどころに見え隠れする「まだまだテレビも捨てたもんじゃない」「まだまだ見られる可能性がある」みたいな意識が鼻について、どうも論以前の前提が奇異に感じてしまう。
その辺のにおいをかぎとってしまったのか、コメント欄では「まったく納得できない」と言ったものや、「面白くないという人は昔のテレビが面白かったのか?」と弁護したつもりが「面白かったですよ?ラテ欄でワクワクしたり」とあっさり切り替えされていたりで、こっちの場外バトルみたいな雰囲気の方が面白い。
奇しくも、テレビを見ない人の心理とか考え方がこういうところにもれていて、本論で語ろうとしたことよりも実際感が出てしまっている。
ワタクシ個人だと、アニメは見るから一応広義には「テレビを見ている側」なのかも知れないが、ドラマ、バラエティはまったく見ないし、最近はスポーツ実況も専門チャンネルで見るようになったので、テレビが「地上波」と言う意味なら「見ていない側」にも入るかな、なんて思ったりしているのだが・・・。
でもたぶん、例に上がってっているのがタレントだったりお笑いの人だったりするので、一応地上波の、アニメやニュースなんかを除いて、だと思うのでその意味では見ていない側なのかな。
私自身はこの論拠よりも、最初に書いたその前提「テレビは見られるべきだ」「若者がテレビを見なくなったことは悲しいことだ」みたいな感覚というか思想というかが納得できない。
われわれが子どもの頃、モノクロからカラーに切り替わりつつあった頃だが、テレビというのは悪徳の側にあった。
テレビを見るとバカになる、下品になるといった意見が当のテレビでも頻繁にあったのだ。
心のどこかにそういうのを抱えているので、現在の地上波離れなんかは、国民の知性が上昇していることなので素晴らしいことじゃないか、と思ってしまう。
従って、コメンテーターが、あるいはインテリと呼ばれる側にいる人が「なぜテレビは見られることがなくなってしまったのだろう」と考えていることにズレというか違和感を感じる。
麻薬、とまではいかないが、酒やタバコの中毒と同じなんだから視聴しなくなったのは素晴らしいことだ、という論は、残念ながら大企業側からはほとんど聞かれない。
もちろんその背景には、広告費等の経済原則があるためそう簡単には地上波の没落を歓迎はできない、というのはあるのだろうけど、それにしても偏りが酷いのではないか。
加えて、今やN○Kまで捏造、偏向報道を行うご時世なので、コミュニケーションツールとか面白さとか言う前に、エンタメとしても信頼性としても公序良俗としてもソフト面での欠陥が出まくっている、っていう側面もある。
なにか劇的な変化でもない限り、滅びるべくして滅びるべきジャンルだと思うけどね、わたしゃ。