火星の月の下で

日記がわり。

○サカルトヴェロとエスタライヒ

先月、日本政府としては正式にグルジアの日本語表記をジョージアとすることを決定したが、しばらくは混在状態が続くだろう。
ただ気になるのは、日本ではあのコーヒーの宣伝も含めて、ジョージアというとほとんどの人がUSAの一州たるジョージア州の方を連想してしまうので、この表記はいかがなものか、という気が今もしている。
グルジア」という日本語表記がロシア語由来なので、変更して欲しい、という要請はよくわかるし、歴史的背景もあるので表記問題としてなら当事者の希望を聞くべきだろうとは思うが、だとしたら何故英語表記由来の国名にしてしまったのか。
現地語でも英語表記だと言うのならまだわかるけど、現地語では「サカルトヴェロ」という名前があるのだから、こっちにした方が良いと思うのだがなぁ。
他の諸国がそれぞれの自国語でどう表記しているかというのはひとまず置くとして(ジョージア系が多いようだけど)日本語での表記なのだから、そこは現地語由来の音にするのが筋なのではないか。
米国の州名か、カフカス山脈の国名であるか、という認識というか識別というかを問うてみると少し混乱が起こりそうにも思う。
同じことが常々、オーストラリアとオーストリアについてもあって、オーストリア政府は「オーストリー」と表記してほしい、という要望を出していたようだったが、こっちは徹底せず。
こちらも現地語由来の音である「エスライヒ」もしくは「エステルライヒ」という日本語表記にした方が識別性が高まると思っていたので。
確かに英語は現在民族語というより国際語の地位を得ているが、「Georgia」という英語表記するのではなく「ジョージア」という日本語表記ならば、サカルトヴェロ、と表記してほしい、と切に願うところ。
そういやコルキスの王女はこの地域の出身であったな、などと思い出しつつ。