◇東京医大不正入試について
「「時代劇の話と思った」 見返りに大学合格、衝撃と嘆き」
(ps://www.asahi.com/articles/ASL74677RL74UTIL03M.html?iref=comtop_8_02)
「前年度の落選きっかけか=支援事業で東京医科大−文科省汚職・東京地検」
(ps://www.jiji.com/jc/article?k=2018070500126&g=soc)
観点というか問題になっている力点としては、文科省役人の口利き+下駄はかせによる裏口入学、の方が問題になっているようなのだが、ここでは東京医大について。
東京医大の名前が出て来たとき、少なからず驚いた。
わしらの世代になると、私立医大というのは裏口入学があって当然、みたいな認識だったのだが、その中にあって信用度の高い私立医学部の一つだったからだ。
医大の裏口入学が盛んに報道されていた昭和末期、それでもここは大丈夫、と目されていたのが、信用度の高い私立A群、B群。(この呼称は予備校サイドからの内部秘資料なので公式ではなく、また難易度によるものでもない)
A群、つまりほぼ国公立大学と同じと考えて良い信頼度として、慶應(医)、自治医大、日本医大、大阪医大の4校。
B群、不透明な部分もないではないけど、ほぼ同じと考えていいグループ、慈恵医大や東京医大等4校、裏口の私立医大という認識からはかなり遠い大学だったからだ。
ちなみに現在このB群というのはもう少し増えていて、その中にはかつて裏口の常習犯だった西日本の某医学部もあるのだが、その後学内改革でかなりクリーンになったと聞いている。
今では情勢も変わっていて、昭和末期の頃ほどのえげつない裏口入学は減っていると思うし、地方国立大学の医学部も増えてきたのでそこまでする必要もなくなっていたはず。
この「時代劇の話と思った」というのは、そういった認識も少しは反映していたのだろう。たしかに、2018年の話とは思えない、という感覚はかなりある。
昭和の頃の裏口入学は学力だけではなく人格としても不適切な人間をかなり入れていたこともあり、多くは入学後ついていけなくなってドロップアウトする人も多かったのだが、現在だと入ってしまえば、という側面は昔より強くなっているのではなかろうか。
人命を扱うだけに、われわれ庶民が心配になるのも当然だろう。