火星の月の下で

日記がわり。

第38回「丹波攻略命令」

現代の我々は、本能寺で光秀が信長を討つことを知った上で視聴しているので、
「いったいいつ両者の間が破綻するのか」というドキドキ感で見られるのがよろしいですな、今年の大河は。
現時点では、信長-光秀間の関係はまだ主従であり、いかにしてこの国を治めていくのか、という大命題の前に団結しているように見えるのだけど、本能寺の変の動機がまだ諸説あってはっきりしないという状況下で、いったいどれが破局の原因になるのか、という緊張感もある。
その意味で、今年の大河はうまくその心理をついているように思う。

それと同時に、ドラマゆえのくすぐりも投げ込んでくれる。
今回に関しては、光秀の元に逃げ込んできた斎藤利三(稲葉家家臣)の処遇を巡っての、信長と光秀の対立。
稲葉は信長の部下になっているので、利三を稲葉家へ返せ、と言う。
光秀は返したら斬られるのがわかっているので拒絶、という場面。
信長「もういい、帰れ!」(激怒)
光秀「帰ります」(激オコぷんぷん丸)
立ち去ろうとする光秀を見て、信長が近くにいた家臣に
「あほんだら、はよ呼び戻せ」
戻ってきた光秀に、丹波攻略命令。
そして最後に信長の方が折れる流れ。
この出し入れの面白さが今回のエッセンスかなぁ。

しかも、「帰れ」と言われたらかえってしまう十兵衛光秀、実は道三との間でもおんなじことをしてて、その構図がまったく一緒。
けっこう面白い仕掛けでしたわ。