火星の月の下で

日記がわり。

ブルッフの声楽曲

月曜日(2日)に神田で見たブルッフのオラトリオ、少し気になって調べてみたら、『オラトリオ・モーセ作品67』のようで、けっこう扱ってるショップは多いようだ。もちろんまだ未聴。
こことかが割と丁寧に書いてあったので、一応メモがてら。
ttp://www.aria-cd.com/oldhp/label/k&k.htm
そういや、ここのリストでもたくさん載ってるが、このマウルブロン修道院定季演奏会のCD集はけっこう入っていたように思う。
宗教音楽に目覚めたのは、もう20も過ぎてからなので、10代のときのように、埋没するが如く根を詰めて聞く、なんてことはしなくなってしまったため、今ではあんまり脳に残っていない。聞いてみれば思い出す、なんてのもあるかもしれんだろうけど。
で、このブルッフ。ヴァイオリン協奏曲1番の次に有名だと思われる、チェロと管弦楽の作品『コル・ニドライ』に代表されるように、ユダヤ伝承がらみの曲が多く、ナチ政権の時代には上演を禁止されほとんど焚書状態。そのせいもあってか、未だにユダヤ人扱いされてるが、たぶん、ジューではなかったと思う。ちなみに、はっきりと彼がユダヤ人である、という証拠は今日に至るまで見つかっていない。
このオラトリオなども、メンデルスゾーンの『エリア』と並び称されるほどの傑作として初演時には喝采をもって迎えられたらしい。
メンデルスゾーンの方は、典型的なユダヤ系ドイツ人のエリートだったので、彼の影響下にあったこととかから、混同があったのかもしれない。
と、まぁ、後追いでいろいろと調べていくと、この曲、かなりの大曲らしく、聞いてみたくて仕方なくなってくるね。(^_^;
かえずがえすも、見つけたときに買っておかなかったことが悔やまれる。・・・いや、CDに限らず、こういう悔恨というのは、けっこう多いんだけどね、わたしゃ。
さて、ブルッフの声楽曲。このオラトリオはまだ未聴なんだけど、いくつかの合唱曲は楽譜レベルで何曲か持ってたので(現在書庫の中なので、ちょっと出す気がしないけど)、そのふくらみのある、いかにもドイツロマン派らしい和声にはかなり関心があった。
そんなわけで、実際にプロの団体が演奏している、こういった大掛かりな曲には強くひかれているところだ。週末、ポン橋にでも出る機会があれば、探してみよう。
先日買った、ハイフェッツの『ブルッブ・ヴァイオリン協奏曲』はあれからけっこう聞きこんでいる。
さすがにブルッフを得意としていただけあって、素晴らしい名演だ。
特に第2番ニ短調作品44は、録音されることの少ない曲とはいえ、このハイフェッツの名盤が残っていてくれれば、もう言うことはない、と思う。
残念なのは、第3番の録音が残っていない、ということかな・・・。まぁ、他の人の演奏では出てるんだけど。
聞いてみて思ったのが、ブルッフの和声の上に載って、朗々と、あるいはきびきびと歌う、それがしっかりとできている感じだ。技術的な点に関して問題はほとんどないのは言うまでもないが、この、独特の人の声のようなブルッフの和声を「歌う楽器」ヴァイオリンを駆使しながらも、深く研究しているようで、まことにもって嬉しい演奏。
そんなわけで、最近買ってきたCDの中では、『魔弾の射手』とこいつをよく聞いている。