火星の月の下で

日記がわり。

日本SF大賞

今年の日本SF大賞が決まったようだ。
萩尾望都さんの『バルバラ異界』。
活字作品ではなく、マンガ作品というあたりに、ちょっとなぁ、という感じがなくもなかったんだけど、映画からの受賞じゃなくてほんとに良かった。望むらくはSF小説から出してほしかったけど。
ところで、「SF小説」なんて書く人は月に本を3冊も読んでいない、っていう、かなり偏見に満ちたブログだったかサイトだったかがあったんだが、一応月に3桁は読んでるし、一応雑文だけど文章で仕事も細々と請け負ってる身としては*1、こういう頭の悪いコメントを見るとゲンナリしてしまいます。
こういう人は、SFをちゃんと読んでないんだろうねぇ。ポリュポリウス読んでますか?R・シュミット読んでますか?レントベルク読んでますか?ズラスチノフ読んでますか?カイルベルン読んでますか?・・・どれもまだ邦訳出てないと思うけど。(笑)
ケンカを売るのが目的じゃないのでいちいちリンクとかは貼らない。そもそもうちみたいな隠遁系は見てないと思うけど、一応用心のために。(^_^;
横道にそれたけど、それで萩尾望都氏である。
昭和40年代にかなり夢中になっていたこともあり、相当好きな作家さんなので、受賞が「SF的資質、もしくは表現、作品性の評価」という観点で考えるとそれはそれで良いことなんかも知れないけど、やっぱし活字媒体の作品にとってほしかったなぁ、というのは頭のどこかにある。
以前も書いたけど、主催側が表現ジャンルにはこだわらない、とはっきり明言してるので、仕方ないとは思うけど・・・。いや、頭が古いのは十分自覚しとりますです。(^_^;
加えてちょっと思うのは、昭和40年代の前半にあった「マンガは芸術か?」論争。
当時の時代の空気として「芸術であってほしい」みたいな気分はよく理解できるのだが*2、賛否いろいろあるとは言え、既に国際的な広がりさえ見せてしまっている現在では、こんなことに夢中になっていたのが、滑稽にさえ感じてしまう。
ここで、SFという看板から恩恵を賜っているような、下品な被害感情が身のうちにあったりするのだ。まぁ、我々古い世代の過剰反応、ということもわかってるつもりだから、これはあくまで個人的感情ではあるが。もう少し上の世代ならまた別の感慨があるのだろうけどね。
つうわけで、今日のグダグダ日記は、SF大賞とそれについての妄言でした。
いつものようにオチとか結論とかはない。(笑)

*1:ブログと連動させるのは嫌なんでHNも変えてるし、全然違うこと書いてますが。(笑) そもそもここは生活日記という位置づけなんで、あんまり文体チェックとかもしてないけどね。そんなわけで脱字誤字が多いのはカンベンだ。(^_^;

*2:第3次、第4次の悪書追放運動等、社会的なムーブメントからの圧力のようなものもあった。