火星の月の下で

日記がわり。

振り飛車党復活か?

広瀬章人六段(王位就位後七段)の王位獲得によって、久保、深浦の世代より一段下の若い世代にタイトルが1つ移った。
広瀬の振り飛車穴熊は、たしかに王位戦登場前から高い評価だったものの、正直タイトルを奪取できるところまでとは思わなかったので、少し驚いた。
この世代なら、阿久津、橋本、少し下の糸谷、の方が先だろう、と思っていたので。
だがそんなことよりも、久保棋王・王将に次いで、振り飛車党のタイトル奪取は、振り飛車復権の予兆を感じさせるものがあって、こっちの方が興味深い。
この2人のタイトルホルダーだけでなく、近年大流行の「ゴキゲン中飛車」の考案者・近藤正和六段を始め、振り穴の広瀬新王位、順位戦で勝ちまくっている戸辺六段、新人強豪菅井新四段等、若手実力派棋士振り飛車党が増えてきている。
これだけ振り飛車党の若手実力派が出てくる、というのは、過去にあまりなかったのではないだろうか。
私自身は居飛車党なので振り飛車はささないから、棋譜を見てても、対戦方法として以外はあまり参考になりにくいのだけど、観戦棋譜としての振り飛車のおもしろさは、居飛車党であっても引きつけられるところが多いので、こういう実力者が次々とでてきてくれる、というのはちょっと嬉しいことだったりする。
B1以上のトップ棋士で、純粋振り飛車党といっていいのは、現時点で久保二冠、鈴木八段、杉本七段の3人くらい(藤井はもう純粋振り飛車党とは言えないだろう)なので、上位にこういう振り飛車党の強豪がもっと来てほしいものであるな。
それにしても「振り飛車穴熊」と言えば、異常感覚、妖刀、と言われた福崎元十段の異質な振り飛車を連想してしまうのだが、広瀬の振り穴は、かなり正統的・・・なのかな、将棋チャンネルでの講座なんかを見ていると。