火星の月の下で

日記がわり。

○『平清盛』 第7回 光らない君

夕方の採光、彩度が少し上がってて、平家側の心情を反映するような映像をこまめに見せていたのに、好印象。
特撮、というよりむしろ映像演出かなぁ、この辺実に見事。
院に召された西行が歌を講した時に院の側に漏れる光、ラスト、忠盛の廊下に従い語る宗子の場面、いずれも震える心境、揺れる認識、みたいなものが、採光に乗って浮き上がらせてくれていて、絶妙。
ほんっとに映像が良いね、この作品。
一方お話は・・・前回の海賊ほどひどい創作が入っていたわけではないけど、時子・・・。(^_^;
見てて感じたのは、時子が『暴れん坊少納言』みたいやな、と。
コメディとかなら秀逸のキャラづけだったんだけどね。
本作、男優陣は個性的で、かなりコクのある深い人材が集められているんだけど、女優陣がいまひとつ物足りない。
とはいえ、明子の方は、なかなか良かったと思う。
心境の変化にタメがなかったのが少し残念だけど、まぁ、それは脚本の方に原因があるのだろう。
鳥羽院、そして崇徳帝が交互に権力の座として浮かび上がってきたこと、忠実のキャラが執拗に押し出されてきたことと、保元の乱の主役陣が次々にお話の占有率を高めていってくれて、このあたりは、けっこう面白い。
かねてより忠正と清盛、為義と義朝の対比をちゃんとやっているので、保元の乱は実はかなり楽しみにしているのだ。
この仕込みを見ていると、保元の乱が前半のクライマックスとして用意されているのはほぼ間違いないと思うので、楽しみであるな。
あと、時子ってそんなに頭の回る女性っていう印象がないんだけどなぁ。。。
これはたぶん、平家滅亡を促進させたアホぼん宗盛の印象がかなり強いからかもしれんけど。