火星の月の下で

日記がわり。

△それでもディプロマミルは生き残ってしまう

小保方晴子との心中を選んだ早稲田大学
サブタイとして

卒業生は世界の笑い者に、一流研究機関からは相手にされず・・・

とあるけど、日本ではたぶん生き残ってしまうんだよなぁ。。。
このコラムで慧眼だと思ったのが以下の一説。

「この論文は、明らかに博士の学力に達しないもの」であるが「いったん手続きを経て認めてしまった学位は」「早稲田の中だけで通用する内規に厳密に従うコトにして」「取り消すことはできない」「早稲田大学がひとたび学位を授与したら、それは容易には取り消せず」「それくらい学位の授与は重み」があって、学問的内容は一切無関係の権威主義的博士資格発給機関(こうしたインチキ営利大学を国際的には「ディプロマミル」と呼んでいます)に堕落しますよ、という宣言を行っている。

この件に対してはあまり興味がなくて追ってこなかったというのもあるけど、「ディプロマミル」とまで突っ込んで指摘しているのは感心した。
この人、本業の音楽関連のコムラを書いてるときには「ちょっとつっこみが甘いな」と感じたところも多々あったが、このコラムはたぶん外側から見ていたからだろう、けっこう良い指摘だと思う。
ここで指摘されていた流れが、かなり内向きな国内だけを相手にしています的な姿勢から来たのであろうことは容易に想像がつくし、けっこうな説得力がある。
今回の一件、厳密にやると過去の学位授与まで遡らざるを得ず、手間暇考えると物理的に困難だろうな、くらいに思っていたけど、面倒でもそれをちゃんとしないとこうなりますよ、という提言でもあるのだろう。
確かにこの学位剥奪をせず、というニュースを聞いたとき「日本の学位授与システムに対して改革となりうる千載一遇の機会だったのに、逃しちゃったなぁ」という思いはけっこうあった。
若い頃、学位授与システムの近くで見る機会があって「東京大学の大学院でもこの程度なのか」とかなりがっかりした記憶があったので、今回のこの一件は良い機会だたのにな、と返す返すも残念な想い。
しかもやっかいなことに、

もちろん、多くの文系学部で、就職のパスとして4年制大学としては機能し続けると思います。
日東駒専早 というようなイメージになるでしょうか。

こうやて生き延びてしまうんだよなぁ、日本の大学って。
もう退官したけど、高校時代の友だちがこの理工学部で教鞭をとっていたことがあり(専門は全然違うところだけど)、そのときいろいろ聞かせてもらっていた印象だと「しょせん私学の理工系は、こと研究機関としてはダメだよなぁ」という印象があって、なんで「早慶上智」ってならべられているのか、難易度が地方国立大学より上なのかがかなり疑問だったことがあったのだが、当時からそれでも私大のトップランクから落ちてこなかったので、国内を相手にしている以上、それほど落ちてくるかなぁ、という気持ちがけっこうある。
ここの看板は「政経学部」であって理工学部じゃないからね。